9月27日、安倍晋三元首相の国葬が、日本武道館にて執りおこなわれた。
「日本と地域、さらには世界の安全を支える頼もしい屋根をかけ、自由、民主主義、人権と法の支配を重んじる開かれた国際秩序の維持増進に世界の誰より力を尽くしたのは、安倍晋三その人でした」
葬儀委員長も務めた岸田文雄首相は、そう追悼の辞を読み上げたが……。
「いっぽうで、開催当日も《国葬やめろ!》というプラカードを掲げる市民らが大勢現れました。ネット上でも、国葬への賛否は最後の最後まで議論に上がっていました。
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確かに、諸問題をあげたらきりがない。費用はかさみ続けたし、やはり旧統一教会(世界平和統一家庭連合)をめぐる問題や安倍政権の功罪などが置き去りにされているという印象です。
さらには、台風15号による静岡市周辺の被害の長期化が懸念されているなか、《国葬やっている場合?》という声も多く上がっています」(全国紙記者)
実際にネット上で聞かれた声を見てみよう。
《海外から弔いに来てもらってるからっていうけど、国内の被災者より海外の要人な訳? 誰のための国葬なのよ》
《いろんな問題が何も説明されずに当日を迎えてしまったこと、本当に残念に思う》
やはり、足りなかったのは “説明” だ。
「9月8日午後、安倍氏の国葬に関する閉会中審査がおこなわれました。そこで、岸田首相は安倍氏と旧統一教会との関係に言及。『本人が亡くなられた時点において、その実態を十分に把握することは限界がある』と答弁しました。
岸田首相は旧統一教会についても、国葬についても、『丁寧な説明を』と繰り返しているだけに、『限界がある』という発言は《あまりに逃げ腰すぎる》と大きな批判を呼んだのです。反対派が過激な行動を起こした一因に、岸田首相の説明不足もあるのではないでしょうか」(同)
「安倍さん。あなたこそ、勇気の人でありました」
岸田首相は、遺影に向かってそう語りかけたが、自身に “説明する勇気” はあるのだろうか。
( SmartFLASH )