社会・政治
茂木敏充氏「物価上昇あっても賃上げが上回れば状況としてはいい」発言に猛批判「その賃上げがないから問題なんだよ!」
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.11.21 18:14 最終更新日:2022.11.21 18:34
11月20日、自民党の茂木敏充幹事長が、自民党金沢支部のセミナーで講演。止まらない物価高騰について、こう述べた。
「若干の物価の上昇があっても、賃上げがそれよりも上回っていれば、それは比較的ですね、状況としてはいいことなんです」
賃上げのためには、従業員のスキルアップが欠かせないとして、国が支援プログラムを拡充し、後押しする必要性を訴えた。
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茂木氏は8月、経団連企業人政治フォーラムでの講演でも、こう述べている。
「物価上昇にも負けない賃上げが重要となる。今年の賃上げ率は2.07%と、過去20年で2番めに高い水準の賃上げを、経済界には実現していただいた。こうした賃上げを継続的におこなうための環境整備が、なにより重要であり、デジタル人材の育成をはじめとする『人への投資』をより強力に推進していく」
11月21日には、一般会計の歳出総額で28兆9222億円となる、2022年度第2次補正予算案を、政府は国会に提出した。
「賃上げした企業や、成長分野など新しい仕事に移るためのリスキリング(学び直し)を従業員に促した企業への助成金を拡充するなど、賃上げ、人への投資、成長分野への労働移動と、それを支える雇用保険財政の安定化に約7400億円を計上していますが、物価高対策で最重要な賃金引上げ関連に投じるのは、金額ベースで1割未満となる約2兆2000億円です。
実際の賃上げは、2023年春の労使交渉で決まるのが基本で、政府ができるのは、間接的な支援策にならざるをえないのです」(政治担当記者)
茂木氏の「物価上昇あっても賃上げが上回れば状況としてはいい」という発言が報じられると、SNSでは怒りの声が巻き起こった。
《じゃあ強制的にしてくれよ》
《その賃上げが無いから問題なんだよ!貴方に言われなくともそんな事は国民全員がわかっている事だよ!》
《スキルアップ分で給与アップは当然なんですけど!!それを賃上げってさ?》
《賃上げが上回るなんて、今の状況から考えられんのが国民》
賃上げが物価上昇を上回らなければ、当然、状況は悪くなる。
2023年度の年金は、給付を抑制する措置(マクロ経済スライド)が実施される公算が大きい。年金額は物価上昇ほどには伸びず、実質、目減りする見通しという。
茂木氏が言う「状況としてはいい」ことにはなりそうもない。
( SmartFLASH )