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岩田健太郎氏も喝破「コロナ治療薬・ゾコーバ」承認に利益相反疑惑! 塩野義製薬“お抱え医師”を実名直撃
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.12.08 06:00 最終更新日:2022.12.08 06:00
「医療崩壊を防ぐには、むしろ逆効果だと思います」
人類が新型コロナウイルスと戦い始めてから、もうすぐ3年。そんななか11月22日、新型コロナウイルス感染症の治療薬として、国産初となる塩野義製薬の「ゾコーバ」が緊急承認された。
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重症化リスクがある患者の治療には、すでに外国製の「パキロビッド」と「ラゲブリオ」の2つが使用されているが、ゾコーバは軽症者に使えるもの。
誰でも簡単に“治療”できるとなれば、もはや新型コロナは怖い存在ではない――。
しかし、冒頭のとおりゾコーバを喝破するのは、日本を代表する感染症学者である神戸大学の岩田健太郎教授だ。
「この薬は、新型コロナ感染症の回復に8日を要するところを、一日早くするというだけの効果です。しかし、国や官僚が供給体制を作ったことによって、これまでは『軽症だから自宅療養でいい』と言われていた患者さんが、外来に殺到するようなことが起きる可能性もあります」(以下、断わりがない部分は岩田教授)
しかも、ゾコーバには併用を避けるべき薬が多くある。
「高血圧の治療薬など36種類もあり、催奇性も確認されているので、妊婦や妊娠している可能性がある女性への投与も避ける必要があります」(医療ジャーナリスト)
ゾコーバは、政府が新型コロナ対策のために新たに制定した緊急承認制度を経て承認されている。これは安全性を確認したうえで、薬が有効であると“推定”できれば、承認を受けられるという制度だ。
岩田教授は、そもそもゾコーバの緊急承認が“出来レース”だったと考えている。
「ゾコーバは、『国民の命を守る』『医療逼迫を改善する』といった効果をもたらすものではありません。緊急承認を受ける必要があるほどの薬ではないんです。
ましてや、専門家会議で“関連学会”の会長が『急いで承認せよ』と、アピールするなんて論外です」
ゾコーバ承認の可否を検討する専門家会議は、これまで3回開催され、7月20日に開かれた会議では「有効性が推定できると判断できない」と、承認を見送った経緯がある。
一方で、その7月の会議には、2人の“お抱え医師”が参加していたのだ。
「感染症の専門家という立場で登場した、国立がん研究センター中央病院感染症部長の岩田敏医師と、東京大学医科学研究所の四柳宏医師です。お2人とも、会議でゾコーバの有効性を“熱弁”されましたが、利益相反に当たる可能性があるんです」(前出・医療ジャーナリスト)
岩田(敏)氏は席上で、ゾコーバの承認が「非常に求められているし、必要なことだ」と語り、四柳氏は「十分な意義がある」と援護した。
ところがこの2人は、これまでに塩野義製薬から多額の報酬を受け取っているのだ。
「岩田(敏)氏は2020年と2021年に塩野義製薬から、講師謝礼金やコンサルティング等業務委託費として合計27万6864円、四柳氏も同じように40万8549円受け取っています。
しかも、塩野義製薬は、四柳氏が理事長を務める日本感染症学会に、2019年から3年間で、寄付金や学会等共催費などの名目で1667万9856円を支払っています」(前出・医療ジャーナリスト)