「求められているんであれば、帰国してきちっと対応させていただきます。逃げるつもりはないです」
’22年12月30日、ガーシー(本名・東谷義和)参院議員(51・NHK党)は、自身の代理人を務める高橋裕樹弁護士のYouTubeチャンネルに出演し、こう宣言した。
“暴露系YouTuber”の異名を取るガーシー議員の動画内容が、脅迫や名誉毀損に当たる疑いがあるとして、警視庁は事情聴取を要請。ガーシー議員はそれに応える意思を表明した形だ。ただし、帰国の時期は明言していない。
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これまで、「不当逮捕の可能性がある」「SNSに殺害予告の書き込みがある」としてドバイに留まり、一度も国会に登院していないガーシー議員。
とはいえ、歳費や月100万円の旧文通費、グリーン車を無料で乗れるJRパスなどの権利はすべて与えられている。
ここで気になるのが、各議員に用意される議員会館(永田町)の議員事務室。日本にいないガーシー議員の部屋はどうなっているのか?
1月初め、本誌はその部屋を訪ねた。空っぽなのかと思いきや―。3人のスタッフが黙々と作業に勤しんでいた。
「ほかの議員秘書に『ガーシー議員の秘書です』と自己紹介すると、みんなびっくりするんです。『ガーシーに秘書がいたのか』といった表情で。なかには、『議員のネタを暴露するので取り上げてください』と伝えに来る方もいます」
そう語るのは、ガーシー議員の政策担当秘書を務める渡辺文久氏。渡辺喜美元議員の秘書を25年間務めた、国会内を熟知するベテランだ。
「じつはどこの事務室も、ふだん議員はほとんどいません。次の選挙に向けて、地元に帰って活動していますから。ガーシー議員とは毎日、国会の動きなどを伝えるために、電話やオンラインで連絡を取っています。また、国会では総務委員会に属していて、総務省の『省庁レク』がZoomであるので、そこにはちゃんと“出席”していますし、発言もしていますよ。レクは日本にいる議員も同様にリモートで受けているので、国会の審議自体もリモート化すればいいのにと思いますよ。ガーシー議員の机は現在、立花孝志党首が使っていて、自身のYouTube動画もこの部屋で撮っています」(同前)
応接室では党の職員が、受信料を払いたくない国民から送られてきたNHKの請求書を整理している。「これが我々の公約ですから」と、素早く処理しながら答えた。
ガーシー議員の帰国はいつごろになるのだろうか?
「国会会期中になるでしょう。ただ、ガーシー議員は脅迫を受けていて、安倍晋三元首相や宮台真司氏のように一般人に襲撃される可能性もあるので、帰国時は相当厳重なボディガードが必要となるでしょうね」(渡辺氏)
事務室は主の訪れを待っている。