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村田兆治も門田博光も、独居15年の “孤独死”…名選手たちが抱えていた「2007年問題」

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.02.07 14:55 最終更新日:2023.02.07 16:11

村田兆治も門田博光も、独居15年の “孤独死”…名選手たちが抱えていた「2007年問題」

 

 1月24日、プロ野球歴代3位となる567本塁打を記録した門田博光さん(享年74)が、亡くなっているのが発見された。

 

 離婚後、2006年から兵庫県の山奥にある別荘地で一人暮らしを続けており、近年は持病の糖尿病が悪化。腎不全で透析を受けていた。受診予定だった病院に姿を見せず、連絡を受けた警察官が門田さんの自宅を訪ねたところ、亡くなっていたという。

 

 

 2022年11月11日には、門田さんと真剣勝負を繰り広げた元ロッテ投手の村田兆治さんが、自宅の火事で亡くなった(享年72)。妻は現役時代の村田さんを献身的に支えたことで知られており、その姿がドラマ化されたことも。

 

 ただ、かなりの「亭主関白」であったことも事実のようだ。近隣住民は本誌の取材に「私が1997年に引っ越してきて2年ほどは、奥様ともよくお会いしましたが、その後は親御さんの介護のために神戸の実家に帰ったそうで、いっさい姿を見ていません。また、2人のお子さんも15年くらい前に独立し、家には村田さんしかいなかったと思います」と語っている。

 

 門田さんは1948年生まれ、村田さんは1949年生まれで、いわゆる「団塊の世代」。そして独居で、孤独な最期を迎えたという共通点がある。

 

「団塊の世代」といえば、その世代の定年退職により労働力が大幅に減少する「2007年問題」という言葉が思い出される。門田さんも村田さんも、一人暮らしが始まったのは2007年前後だったのは、偶然なのかーー。

 

「『熟年離婚』という言葉は2000年ごろから使われるようになり、2005年には『熟年離婚』というタイトルのテレビドラマが放送され、この言葉が一気に定着しました」

 

 そう説明するのは、夫婦問題カウンセラーの渡辺里佳さんだ。

 

「一般的に、結婚から20年以降の離婚を『熟年離婚』と言います。結婚から20年経てば、多くの家庭では子育てもほぼ終わるころです。それまで我慢を重ねてきたけれど、そこで離婚や別居に踏み切るケースはよくあります。

 

 夫が定年になって家にずっといるのに、家事の手伝いもしない。そういう姿に幻滅をしたという声はよく聞きます。

 

 かつて、男は外で働き金を稼ぎ、女は家庭を守るーーそれが当たり前という時代がありました。『団塊の世代』の方たちは、多くがそうだったはずです。夫は家で何もしない、妻は献身的に夫を支える、それを美徳とする風潮です。

 

 当時はそれが当たり前でしたが、時代は確実に変わりました。今の時代、そんな考えの人はほとんどいないでしょう。

 

 また、親の介護をきっかけとして別居にいたるケースも少なくありません。

 さらに、寿命が延びたことが大きな影響を与えているのは間違いないでしょう。昔なら、夫が定年からしばらくすれば亡くなることは普通にありました。それまでの我慢です。しかし、『人生100年時代』とも言われる今、そんなことは言っていられません」(渡辺さん)

 

 厚労省の資料によれば、2020年の離婚件数は19万3253組。そのうち、20年以上同居していたいわゆる「熟年離婚」の割合は21.5%と過去最高となっている。熟年離婚は、1985年には12.3%だったが、2000年ごろから急増している。

 

 渡辺さんによれば、熟年離婚の原因のトップ5は

 

1位:夫が家事を手伝わない
2位:夫による妻への暴言
3位:夫から妻への「感謝の言葉」がない
4位:夫の浮気
5位:妻が夫以外に好きな人ができた

 

 だという。

 

「おしゃべりの妻があまり話さなくなった。妻の外出の機会が増えた。予定やスケジュールを話さなくなった。食事に気を使わなくなった。笑顔が減り、怒りっぽくなった。いつもイライラしているーー熟年に限りませんが、このようなサインが奥さんに見られたら、注意したほうがいいでしょう」(渡辺さん)

( SmartFLASH )

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