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レジオネラ菌3700倍の老舗旅館・前社長が遺書を残し死亡「故人を責めてはいけないけど間違った選択」集まる悲しみ
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.03.12 18:45 最終更新日:2023.03.12 19:36
3月12日、福岡県筑紫野市の老舗温泉旅館「二日市温泉 大丸別荘」の山田真前社長が、死亡しているのが見つかった。
各紙の報道によると、遺体の近くには山田前社長の車があり、「申し訳ない」「あとは頼む」といった遺書が発見されており、自殺とみられるという。
「『大丸別荘』は、1865年創業の、昭和天皇が宿泊されたこともある由緒ある旅館です。しかし2022年、大浴場の湯から基準値の約3700倍となるレジオネラ属菌が検出されたうえ、保健所に虚偽の説明をしていたことが2023年2月下旬に発覚。塩素の投入や清掃を怠り、大浴場の湯を年2回しか入れ替えていないことが報じられました」(事件担当記者)
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山田前社長は報道を受け、2月28日に福岡市内で記者会見をおこなったが、そこでの説明にも猛批判が起きた。
「山田前社長は、湯の入れ替えをしなかったのは自分の指示だとしたうえで、『レジオネラ菌がたいした菌じゃないという先入観があった』『塩素の臭いが自分の体質に合わずに嫌いだった』と、理由を説明しました。あまりに常識外れの衛生感覚に、多くの批判の声が寄せられました。これを受けて山田前社長は2日、社長を辞任しすると発表しました」
事態を重く見た県は8日、「大丸別荘」と山田前社長を公衆浴場法違反の疑いで刑事告発。10日には同旅館と前社長宅をが家宅捜索された。前社長の死は、こうした中で起きた。
ネット上では、山田前社長の選んだ選択をめぐり賛否が寄せられている。
《残された人が、もっと苦労する。自分が死ねば解決、なんて理屈は通らない。》
《生きてきちんと大丸別荘を立て直して欲しかったです》
《故人を責めてはいけないと思うけど、これは間違った選択》
意見の中には、《全て自分の指示と認めたところがあまりにも潔くて、やったことはともかくも責任の取り方としては立派だなと思ってた》と、会見で正直に答えた姿勢を評価するものもあった。であればなおさら、今後の再建に、自ら取り組んでほしかった。
( SmartFLASH )