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岸田首相「保険証は廃止」発言で掘り起こされた、サントリー新浪社長の「廃止の納期を守れ」傲慢発言
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.08.05 18:00 最終更新日:2023.08.05 18:00
8月4日、岸田文雄首相は会見で、紙の健康保険証の廃止について、「私自身が先頭に立って進めてまいります」と発言した。
政府は、現在の紙の保険証を「2024年秋の完全撤廃」を目指し、マイナンバーカードとの一体化を進めてきた。問題になったのが、マイナ保険証を持たない国民への対応だ。そこで発案されたのが「資格確認証」で、医療機関に提示すれば保険診療を受けることができるのだが……。
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「従来の保険証は、廃止後の猶予期間を含め、2025年秋まで使えます。しかし、その後は、マイナ保険証や資格確認書がなければ、保険料を払っていても保険診療を受けられなくなる事態が生じかねません。
政府はこれまで、資格確認書の有効期限は1年で、毎年の更新手続きが必要と説明してきました。しかし、この有効期限を『5年以内』に延長する方向で調整に入りました」(政治担当記者)
岸田首相は4日、「健康保険証の廃止は、国民の不安払拭のための措置が完了することが大前提との方針にのっとり、秋にも完了する紐づけの総点検とその後の修正作業等を私自身が先頭に立って進めてまいります」と述べたうえで、「マイナ保険証のスマホ搭載、電子処方箋の普及、新たなマイナンバーカードへの移行等を着実に進め、マイナ保険証のデジタル環境を整備していく」とした。
SNSでは、なぜ保険証を廃止するのかという疑問の声が噴出しているが、そうしたなか、注目を集めたのが、サントリーの新浪剛史社長だ。
「6月28日、経済同友会代表幹事として会見に出席した新浪社長は、保険証撤廃のメドを “納期” と表現したうえで、『健康保険証の廃止については必ず実現するよう、これを納期として向けてしっかりとやっていただきたい』と話しました。
しかも、『私たち民間からすれば納期は非常に重要』『守ってやり遂げることは日本の重要な文化』とまで言い切ったのです。ツイッターではこの動画が拡散し、多くの批判が寄せられました。
マイナ保険証に対するスタンスはもちろん人それぞれですが、いち民間企業の社長が、国民の不安が高まりつつある事業の達成メドを “納期” と表現したこと、また政府に “命令” するような態度を示したことで、『傲慢だ』と感じる人も多かったようです」(週刊誌記者)
実際、ネット上ではこんな怒りの声があふれている。
《納期を守るのは日本の重要な文化だ、とか新浪氏は言っているが、なんて支離滅裂で横暴な人だろう。市民の声など取るに足りない全く些末なこと、目的のためならそんなの気にせずさっさとやっちまえと政府にけしかけているようで本当におそろしい》
《多分新浪はデジタル化推進の観点から言ってるんだろうけど言い方が傲慢なんだな。国民生活に大きく関わることだから慎重に進めるべきなのに「納期」なんて言葉まで持ち出してる》
《新浪剛史、態度が傲慢すぎる!何よりも、民間の会社間の注文契約と、健康保険証廃止の問題とを、同様のものと考えている点、不見識すぎる!》
こうした声について、ツイッターでは「#サントリー不買運動」というハッシュタグを付けた投稿も目立っている。国民の困惑や怒りを無視して、事態が強引に進まないことを祈るばかりだ。
( SmartFLASH )