社会・政治
森喜朗氏は身を隠し、麻生太郎氏は弔辞で「もうすぐ行きます」…裏金問題の真っ只中に重鎮が集結した「自民党葬」仰天場面
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.12.21 06:00 最終更新日:2023.12.21 10:08
12月20日の午前11時から、東京・中央区の築地本願寺で、自民党と保利家の合同葬がおこなわれた。11月4日に死去した元文部大臣・保利耕輔氏(享年89)の葬儀だ。
「1979年に死去した父の地盤を継いで政治家になった保利氏は、岸田文雄首相の父である岸田文武氏や麻生太郎氏が当選同期です。
海部俊樹内閣に文部大臣で初入閣したほか、小渕恵三内閣、森喜朗内閣では自治大臣に任命されています。
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また、自民党政調会長なども歴任し、2014年の解散総選挙で政界を引退するまで、自民党の重鎮の一人でした」(政治部記者)
それらの功績を称えて、自民党としても保利氏の「党葬」を決めたのだが、まさか党を揺るがす大問題のさなかに開催されることになるとは――。
「連日報道されている政治資金パーティーの裏金問題ですが、最初に大きく報じられたのは11月初旬でした。その時点では、自民党としては『そこまで大きな問題にならない』と思っていたのかもしれません。
しかし、合同葬の前日となる19日には、東京地検特捜部が安倍派と二階派の事務所を強制捜査しました。
そのためか、この日に参列した大物議員たちは、単に葬儀というだけでなく、暗いムードだったように感じました」(前出・政治部記者)
岸田首相を始め、300人以上が参列した合同葬だったが、他の参列者に先だって会場に現れた大物がいた。
焦点の「安倍派」で6代目会長を務めた森喜朗元首相だ。
高級車から降りた森氏はすぐに車椅子に腰掛ける。お付きの人物に車椅子を押されながら合同葬の会場に入ると、一人だけ焼香を済ませ帰宅していったのだ。
「かなり脚が悪いようでしたから『迷惑がかからないように』と先に済ませたのかもしれませんが…。
車椅子を使っている様子をほかの議員に見られたくないのか、隠れるように焼香を済ませたようにも感じました」(取材したカメラマン)
福田康夫元首相、河野洋平元自民党総裁、大島理森元衆議院議長らすでに政界引退した面々も続々と姿を見せていた。
「合同葬で弔辞を読んだのは、保利氏と当選同期でもある麻生氏でした。
甘党だった保利氏との思い出を振り返り、『私ももうすぐそちらに行きます。保利先生の故郷(地盤の佐賀県)の銘菓である松露饅頭を持っていきますよ』と語る場面があり、驚きました。
次の選挙では政界引退すると噂されてきた麻生氏ですが『老い先短い』と考えているなら、本当に次は出馬しないつもりかもしれません」(前出・政治部記者)
時期が時期だけに、さまざまな思惑が交差する葬儀となった。
写真・長谷川 新
( SmartFLASH )