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WBC『侍ジャパン』に多発する「不安要素」…大谷翔平は合宿不在、坂本勇人は“女性問題”で辞退、ダルビッシュはチームを鼓舞できるか
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2023.02.08 06:00 最終更新日:2023.02.08 06:00
「過去最多タイの5人のメジャーリーガーを擁する日本代表だけに、『史上最強』の呼び声が高いのは確か。しかし、不安要素はかなりあります」
そう語るのは、過去のWBC4大会すべてを取材したスポーツ紙記者。17日からの合宿を控える「栗山ジャパン」が抱えるトラブルを明かす。
●大谷不参加の余波 拠点・宮崎は大打撃
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いち早く参加を表明したダルビッシュ有(36)以外、メジャーリーガー4人の宮崎合宿参加は、実現しそうにない。
「“男気”を見せたダルビッシュの合宿参加に、ほかのメジャーリーガーらは困惑していることでしょう。現行ルールでは、大会3日前の強化試合からしか出場できません。多くのメジャー組が、合宿に不参加の見通しなのはそのため。さらに、大谷翔平選手(28)を躊躇させているのが、今年からのMLB新ルールです。
『投手は走者がいない場合には15秒以内に投球しなければならない』など、複数のルール変更があり、バッテリーにとって影響は大きい。こうした新しい環境に慣れるため、エンゼルスでの調整を優先せざるを得ないのです」
大谷が不参加となった場合、地元経済にとっては大ダメージだ。第2回大会は、イチローらが合宿から参加し、ホテルから球場までの移動に通常の4倍の時間を要する大渋滞となるなど、ファンが大挙して詰めかけた。宮崎市ホテル旅館関係者が、大谷不在を憂う。
「強化試合と大学受験が重なる24~25日は、市内の宿泊施設はほぼ満室。このままいけばほかの日も期待できたのですが、大谷選手らの不参加が取り上げられ、キャンセルが相次ぐのではと、不安です」
●外野手不足で結成!? “ちょこっとジャパン”
メジャーリーガー不在の合宿で、もっともあおりを受けるのが、外野陣だ。鈴木誠也(28)、ヌートバー(25)、吉田正尚(29)というレギュラー候補の3人が抜けては試合にならない。
「強化試合にはヤクルトの塩見泰隆らを“借りる”ようですが、本人たちにとっては迷惑な話ですよ。この外野手不足は、栗山監督がメジャーリーガーに固執した結果ですよ」
●坂本、柳田が辞退した“ブラボー”な事情
先月26日に発表された全メンバー30人。坂本勇人と柳田悠岐の2人は、意外にも辞退という結果となった。
「ともに『チームに専念したい』と、自ら辞退を申し出たと言っていますが、実際は2人とも代表でプレーするつもりだったと聞いています。特に栗山監督は、坂本にリーダー的役割を担ってほしく、メンバー入りを希望した。だが『選ばれれば、例の女性問題をどうしても蒸し返される』と、読売側から『待った』がかかってしまったといいます」
柳田の辞退の裏に、栗山監督の選考ミスがあったという。
「栗山監督は柳田より先に、ヌートバーに声をかけ、マスコミに発表。これに、センターを本職とする柳田は激怒し、代表へのモチベーションを喪失したのです」
2人の不在は、プレー以外でも影響があると続ける。
「サッカー日本代表大躍進の要因のひとつが、ベテランの長友佑都の存在。『ブラボー!』に代表されるように、彼がチームを鼓舞し続けたからこその結果でした。今回の『侍ジャパン』では、年齢的にダルビッシュでしょうが、彼はそのようなタイプではありませんからね」
●栗山監督vs.吉井コーチ 10年ぶり2度めの確執
大会を前にして、選手の起用法などを個人的に発信するコーチが目立っている。ロッテ監督を兼任する吉井理人投手コーチが、その一人だ。
「『個人的な思い』として、準決勝以降で佐々木朗希と山本由伸の投球を見たい、と発信。代表チームの戦略面をコーチが個人的にメディアへ言及するなど、普通なら考えられない話。
しかも、吉井コーチと栗山監督は、今でこそ関係が戻っているといいますが、2012年、吉井コーチが日ハムを退団したときには、栗山監督との確執が報じられています。この個人発信をきっかけに、また確執が生まれないといいのですが……」
史上最強チームでも、一枚岩でなければ結果は望めない。WBC初戦は3月9日。それまでにトラブル克服なるか。