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大谷翔平、右ひじ損傷で今季登板は絶望…医師が指摘する「最長18カ月」復帰への険しすぎる道のり

スポーツ 投稿日:2023.08.24 21:27FLASH編集部

大谷翔平、右ひじ損傷で今季登板は絶望…医師が指摘する「最長18カ月」復帰への険しすぎる道のり

Wヘッダー第2試合で相手チームと談笑する大谷(写真:AP/アフロ)

 

 日本時間8月24日、エンゼルスのペリー・ミナシアンGMが会見を開き、大谷翔平が「今季残りは登板しない」と明らかにした。右ひじの内側側副靱帯を損傷しており、投手としては今季絶望となった。

 

 大谷はレッズとのダブルヘッダー第1試合で「2番・投手」で投打同時出場したが、腕の異常を訴え、2回途中で緊急降板。精密検査を受けたところ、損傷が判明したという。だが、そのまま第2試合にDHとして出場した。

 

 

 大谷は2018年の渡米1年めにも同じ箇所を損傷し、トミー・ジョン手術を受けている。その後、2020年に復帰しているが、それ以来3年ぶりの故障となった。

 

 今回の右ひじ内側側副靱帯の損傷について、福住整形外科クリニック院長・亀田和利医師に話を聞いた。

 

「投球動作は、ひじの関節に大きな外反ストレスを与えるため、内側側副靱帯は常に損傷の危険に常にさらされています。特に、カーブやスライダーなど変化球を多用する投手は、内側靭帯に大きな負荷がかかっています。

 

 内側側副靱帯は、ひじ関節を安定させるため、重要な役割を果たしています。この靱帯が損傷すると、疼痛や腫れ、不安定感などの症状が現れます」

 

 投手・大谷の今季復帰は絶望的と報じられているが、はたして復帰はいつごろになるのか。亀田医師は、ケガの深刻度に依るのは当然としたうえで、こう指摘する。

 

「程度がわかっておりませんが、内側側靭帯の損傷は、グレード1から3まであります。1は断裂なし、2は部分断裂、3は完全な靭帯断裂です。

 

 治療法ですが、グレード1、2では、PRP療法(患者自身の細胞を使い、自然治癒力を用いた再生療法)の効果があると思います。それ以外には、保存療法といって、安静かギブスによる固定治療のあと、リハビリをおこなう場合もあります。

 

 グレード1では、炎症や痛みがなくなれば1~2週間で、グレード2では4~6週間で復帰が可能です。しかし、プロ野球選手であれば、負荷のかかるプレーが不可避ですから、もっと時間をかけて復帰を目指すことも考えられます。

 

 問題なのが、グレード3まで深刻な場合です。これは完全な断裂を示すもので、最も重いタイプとなります。一般的な治療法としては、トミー・ジョン手術がおこなわれることが多いです。正常な腱の一部を損傷した靭帯に移植して再生を図る治療法で、大谷選手は2018年にこの手術を受けていますね。

 

 この手術を受けた後は、復帰まで一般的には12~18カ月ほど要することが多いです。手術後のリハビリテーションは非常に厳格で、初期の段階では動きを制限し、徐々に強度を上げていくことが求められます。

 

 大谷選手には大きなパフォーマンスが期待されていますから、手術を選択してしっかり治していく可能性は十分あります」

 

 復帰まで長ければ18カ月――。「2018年もひじの損傷がある状態でバッターとして試合に出たが、今後は様子を見ながら出場するかどうかを決める」と語っていたミナシアンGM。会見では悲痛な様子を見せていたが、この時期の故障の影響はあまりに大きい。

( SmartFLASH )

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