ファン投票イベントで1位を獲得、9月21日発売の27thシングル「好きだ虫」でとうとうセンターに立つ川上千尋。シングル発売を前に、今感じている責任感、重圧から希望までを語り尽くす。
― 3月におこなわれたファン投票イベントで1位を獲得し、NMBの27枚めシングル表題曲で初センターに抜擢。今、センターとして活動するなかで何か変化はありましたか?
センターとして目に見えない責任を感じることが何度もあって、あらためて歴代センターの先輩方を尊敬しています。
― たとえば、どんなときにプレッシャーを感じますか?
最初に「センターってすごいな」「期待されているな」と実感したのは、1位を獲得したあと、朝から夜まで一日中いろんな取材をしていただいたときです。今までそんな経験がなかったので嬉しく思うと同時に、「私がしっかりしないとグループがダメだと言われる」と感じて、その責任に押しつぶされそうになりました。センターとして初めて臨んだ7月の「NMB48 NAMBAZAAR2022」のコンサートも楽しむというより、準備段階からすごく気が滅入ってしまって。センターとして、ステージ上でメンバーを引っ張っていくような言葉を発しなきゃとか、ファンの皆さんに「まかせてよかった」と思っていただけるようにならなければとか、加入してまだ半年の8期生もきちんとフォローしてあげないと、とか。そう考えているうちに追い込まれて、今だから笑って言えますが、全部投げ出したくなった時もありました(笑)。
― 投げ出さずにいられたのはどうして?
私は、もともと一人で頑張って、誰にも相談せず乗り越えていくことがカッコいいと思っていました。センターに選んでいただいてもそれは変わらないだろうと。でも、今まで自分が経験したことがない“グループを背負う重圧”に耐えきれなくて、自分でもどうしていいのかわからなくなってしまって。そんな私を見て、(上西)怜ちゃんやこじりん(小嶋花梨)、うーちゃん(加藤夕夏)たちが、「どうしたの?」って聞いてくれました。うーちゃんは「ちゃんと引っ張ってくれているし、グループごとすべてが自分にかかっているなんて思わないで」と言ってくれて。その言葉にすごく救われました。スタッフの方々もすごく寄り添ってくださって。メンバーやスタッフの方々の温かさをあらためて感じましたし、負けず嫌いで人に頼れなかった私が初めて素直になれたような気がしました。
― 今、目指している理想のセンター像は?
たとえば、長年NMB48の顔として引っ張ってくださった(山本)彩さんは背中で語るタイプ、(白間)美瑠さんは「ついてきて」という感じで情熱的に引っ張ってくださるタイプ。ひと言でセンターといってもいろいろなタイプがあると思うので、どこか自分らしさが出せるようになれたらと思います。でも、今はまず、歴代センターの方々のように、ライブでめちゃめちゃ歌うとか、必死にパフォーマンスをするとか、センターとしてどんなときも手を抜かないという姿勢を継承したいと思っています。
― これからは個人の活動も期待されます。グラビアの注目度も高まっていますが、撮影で心がけているところはありますか?
腰をクイッと反ることです。腰を反ると、いい感じに写るなと思っていて(笑)。あとは、自分がどう写っているか確認するために、自分のグラビアは必ずチェックしますし、ほかのメンバーのグラビアも見て勉強しています。とくに怜ちゃんはポージングがきれいなので、撮影が一緒のときは、よく観察しています!
― 今後やってみたいことは?
5月にグループ全体でお芝居をさせていただく機会をもらえて、お芝居と向き合う時間が増え、とくにミュージカルが楽しいな、もっとやってみたいなと思うようになりました。いつかセリフ量の多い役柄をまかされるようになりたいですね。NMB48でも「次は選抜には入るぞ」と思って頑張って、10年めにして念願のセンターを摑むことができたので、これからも壁をひとつずつ乗り越えていきたいと思います。