長澤まさみ主演のドラマ『エルピス―希望、あるいは災い―』(フジテレビ系)が、10月24日にスタートした。初回平均世帯視聴率は、8.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録したことがわかった。
本作は、長澤演じる元人気女子アナが、仲間とともに、連続殺人事件の犯人として死刑囚となった男性の冤罪疑惑を追うなかで、一度は失った“自分の価値”を取り戻していく姿を描くストーリー。
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長澤の連ドラ主演は4年半ぶりとあって、注目を浴びていたが、さすがの演技力に引き込まれたとの声が続出したほか、骨太な内容も話題となっている。
しかし一方で、ネット上では
《エルピス見たけど、少し前に問題になった、Amazonオリジナルのチェイス感半端ない》
《アマプラでばっさーのチェイス観たばかりで既視感》
《チェイスの二の舞になってないか心配。 実在の冤罪事件がモデルでテレビ局が舞台ってすごい被っていて…》
と、2017年に大谷亮平と本田翼がダブル主演を務めたAmazonプライム・ビデオのオリジナルドラマ『チェイス』と似ていることを指摘する人が少なくなかった。
「『エルピス』は、実際に起きた複数の事件から着想を得た、渡辺あやのオリジナル脚本。モデルとなった実話の詳細は明かされていませんが、『足利事件』がモデルになっているといわれています」(芸能ライター)
1970年代から1990年代にかけ、栃木県足利市、群馬県太田市といった北関東の近接した地域で、複数の少女が誘拐、または殺害された。その中のひとつが「足利事件」だ。そして、一連の事件を追ったジャーナリスト・清水潔氏によるノンフィクションが『殺人犯はそこにいる 隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件』だった。
「『チェイス』が配信されると、『殺人犯は~』との類似性がネット上で指摘され、出版元である新潮社が公式サイトで声明文を掲出し、配信中止を求めるトラブルとなりました。当初、『チェイス』の制作会社は『架空の物語を創作したものであり、特定の書籍に依拠したものではない』とコメントしましたが、最終的には清水氏、新潮社、遺族に謝罪しました。ドラマの配信回ごとに、清水氏の著作を含め、参考にした文献や番組、遺族への哀悼の意を追加表示するということで、配信継続となりました」(前出・芸能ライター)
なお『エルピス』はドラマの最後に、参考文献として清水氏の著作をクレジットしている。今後は“オリジナルストーリー”として、渡辺氏がどう作品を昇華させていくのかも、見どころとなりそうだ。
( SmartFLASH )