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タモリのクイズ正解率は驚異の「88.2%」! 『ブラタモリ』でも貫く「あえてボケなくても成立する」姿勢

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2023.01.14 06:00 最終更新日:2023.01.14 06:00

タモリのクイズ正解率は驚異の「88.2%」! 『ブラタモリ』でも貫く「あえてボケなくても成立する」姿勢

 

 NHK総合で、毎週土曜日に放送中の『ブラタモリ』。番組公式サイトには、「街歩きの達人・タモリさんが“ブラブラ”歩きながら知られざる街の歴史や人々の暮らしに迫る」とある。

 

 タモリが、日本国内のとある場所に赴き、豊富すぎる自身の知識を披露しながら、番組冒頭で出されるお題を解き明かしていく。そんな番組だ。

 

 

 番組には、その土地に詳しい専門家(大学教授や学芸員ら)が「案内人」として登場し、タモリにクイズを出題しながら話を進めていくわけだが、以前から不思議だったのは、正解するためには相当の専門的な知識を要する問題を、タモリは次々と突破していく点だ。

 

ブラタモリ』は街ブラ番組と見せかけて、実質的には、クイズ番組の様相を呈している。2022年5月14日放送の「東京湾」の回にいたっては、45分間で24問ものクイズが出題されている。およそ2分間に1問での出題ペースだ。タモリにとっても油断できない番組になっている。

 

 では、その正答率はどれくらいなのか。謎を解き明かすため、2022年に放送された同番組をすべてチェックし、検証した。

 

 2022年に放送された新作は全34回。そのうちスタジオ収録の2回を除く32回で、出された問題は全435問。そのうち、タモリは384問に正解している。正答率は実に88.2%! さすが『笑っていいとも!』(フジテレビ系)の楽屋に時刻表や地図、船舶に関する書物を並べた男であり、日本坂道学会(会員2名)副会長だけのことはある。

 

 もちろん、「この道を見た印象は?」といった、感覚的な問題もあるが、案内人が「さすが!」と舌を巻く正解もある。たとえば、東京都千代田区紀尾井町の町名の由来を答えたり(紀伊、尾張、井伊の頭文字から)、京都の行商として存在した大原女(おおはらめ)について訊かれ、即答したりしている。近年、学校教育で「リアス式海岸」を「リアス海岸」と教えていることも、当然のように押さえている。タモリにしてみれば、日本列島がどのような成り立ちで形成されたかなどは基本的な知識であり、石を見ただけで「花崗岩」と答えるのは朝飯前なのだ。

 

 そういえば、2022年12月28日に放送された『徹子の部屋』(テレビ朝日系)にゲスト出演したタモリは、こんなことを話していた。

 

「人がやってることにすごい興味がある。それで、自分もやってみたくなってやると、その分野ってすごい人がいるじゃないですか。その人と比べたら、あそこまでいけないっていうんでやめちゃうんです。また次の何かやってる人を見ると、自分もやってみたくなってやるんですけど、その分野で最高の人がいる。そこにはいけない。ずーっといろんなところを渡り歩いているうちに、ほぼ浅いところはわかってるんですけど、その奥はわからない」

 

 その「渡り歩いて」きたものとは、歴史、地理、アマチュア無線、船舶などを指しているわけだが、本人は謙遜するものの、それぞれ、知識はその道のプロも驚くレベルに達している。タモリはその分野の最高レベルの人と比べるからあきらめているだけで、常人からするととんでもない博識である。

 

 タモリの座右の銘は「現状維持」。しかし、知識を吸収することにかけては現状にとどまることなく、むしろ貪欲なまでの姿勢でいることが、『ブラタモリ』からうかがえる。

 

 出色だったのは、2022年10月15日放送の「対馬」の回。「船越」という地名を目にしたタモリは、地名の由来について語り始める。

 

「陸が狭いときに船を持って向こう側に渡す。一旦陸を経由して、荷物を向こうの船に移すというのが地名(の由来)らしい」

 

 そう話すと、案内人は激しく動揺。そのタモリのうんちくが、彼が次に出題するクイズに大きく関係していたからだ。このようにタモリの知識は、番組の進行をときに追い越してしまう。

 

 また、『ブラタモリ』からは、タモリがバラエティでの“お約束”にまったく関心がないこともうかがえる。通常、タレントがクイズ番組に出演した場合、一発で正解することを避ける。仮に答えがわかったとしても、何度かボケようとする。それがタレントの仕事だからだ。

 

 しかし、タモリはそれをしない。『タモリ倶楽部』(テレビ朝日系)でも同じ姿勢がみられるが、あることに挑戦する際、タモリは即座に正解しようと試みる。そして、たいていの場合、成功する。それでも成立するのがタモリのすごさであり、それを続けているから比類なき存在でいられるわけだ。

 

 2023年、タモリはどのくらいの正解率をたたき出すのか? こっそりと定点観測することにしよう。

 

文・犬飼 華

( SmartFLASH )

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