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浅野ゆう子、師匠「野際陽子」に教わった役者道とアワビの味

エンタメ・アイドル 投稿日:2019.03.27 20:00FLASH編集部

浅野ゆう子、師匠「野際陽子」に教わった役者道とアワビの味

 

 女優浅野ゆう子が『人生最高レストラン』(TBS系)に出演し、2017年に亡くなった大女優の故・野際陽子さんとの思い出について語った。

 

 ゲストが「人生で最高においしかったもの」を明かす同番組。浅野は、人生最高の一品に、東京・六本木にある割烹料亭「さぶ」で、野際さんと食べた「アワビのしゃぶしゃぶ」をあげた。

 

 

 浅野が野際さんに出会ったのは、浅野のブレイクのきっかけにもなった『抱きしめたい!』(1988年、フジテレビ系)で、親子役として初共演したとき。その後、『長男の嫁』(1994年、TBS系)では、嫁姑を演じた。

 

『人生最高レストラン』で浅野は、遠い目をしながら、野際さんを振り返った。

 

「30年、ずっと可愛がっていただきました。こういう仕事をしていて不安になったりするときに『今後どう生きていけばいいでしょうね』なんて言うと、『あなたは一芸に秀でているから心配することないわよ』と、さらっとそういう、自分の自信につながることをおっしゃって下さる先輩でした」

 

 また、浅野は、撮影現場での野際さんの言動についても、敬意を抱いているようだ。

 

「役者って、待ち時間が長いじゃないですか。『何待ち? 何でこんなに待つのかな、何が押してるのかな』と思うようなことがあっても、野際さんは一度も、不平不満をおっしゃいませんでした。

 

 女優としてだけでなく、ああいう女性になりたいと思っています。『でも私は、男運悪いけどね』と笑ってらっしゃいましたけれど(笑)。私にとって『姉であり母であり、そして一番の親友である』とずっと想い続けてきました」

 

 また、浅野は、『Wendy広島版』2014年10月1日号のインタビューで、野際との関係性をこう語っている。

 

《私は50歳を過ぎても、社会情勢から政治の問題、世の中のこと、いろいろなことを野際さんから教えていただいています。そういう方が身近にいると、とても幸せな気分になります。「野際さんが演じる鬼姑の跡を継ぐのは私」と、ひそかに自負しております(笑)》

 

 たんなる先輩後輩とも違う、浅野と野際さんの不思議な関係は続き、美味しいごはんをともにする関係に。そんなとき出会ったのが、冒頭の人生最高メニュー、「アワビしゃぶしゃぶ」だった。

 

「あまりに美味しくて。『これは1年に1回来たいね』ってなったんです。高価なお料理だったので、『さぶ貯金』をしよう、となりまして。

 

 それからは、封筒に『さぶ貯金』と書いて、一緒にご飯に行ったら割り勘にして、お釣りが出たらその封筒に入れて貯めていって。それで1年に1度、さぶで『アワビのしゃぶしゃぶ』をいただく。とても楽しい行事でした」

 

 浅野は、野際さんの死後、2018年に一般男性と結婚したばかり。野際さんとの別れから、自身の人生をなぞるように、目をつむり、話を続けた。

 

「ここは本当にまだ、一度も主人を連れてったことがないんです。野際さんとだけ」

 

 浅野が「人生の師」野際さんと2人だけで食べた、思い出の一品。「2人でしか食べない」と決めた絶品鍋のふたは、未来永劫、もう開くことはない。

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