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健康診断では見つからない「早期がん」…40歳以上は年1回「がん検診」を受けよ!

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2020.11.23 16:00 最終更新日:2020.11.23 16:00

健康診断では見つからない「早期がん」…40歳以上は年1回「がん検診」を受けよ!

健康診断でわかること。健診は、生活習慣病の兆候を調べるもの。仮にがんが見つかったとしても、すでに進行していることが多い

 

「健診」と「検診」--読み方は同じだが、あなたはその違いを説明できるだろうか。

 

「『健診』は、健康診断の略。会社などで定期的におこなうもので、健康状態を総合的に調べます。肥満や血圧など体を全体的にチェックし、生活習慣を見直すことを目的としています。

 

 一方の『検診』は、特定の病気を見つけるための検査。病気をピンポイントで早期発見し、早期に治療することを目的におこないます」

 

 

 そう説明するのは、消化器内科を専門とする医師の近藤慎太郎氏(48)だ。

 

「検診の代表的なものが、『がん検診』です。生涯でがんに罹患する確率は、男性で65.5%、女性で50.2%。2人に1人以上が、がんにかかるわけです。

 

 医療の進歩により、がんと診断されても、すぐに“死”と直結する時代ではありませんが、やはり早期に発見できれば、それに越したことはありません」(近藤医師、以下同)

 

 これまで多くのがん患者を診療してきたなかで、「医療情報が正しく伝わっていないことに危機感を持っている」と、近藤医師は言う。

 

「『健康診断を受けていればOK、がんも大丈夫』と誤解している人が意外と多い。もちろんこれは大きな間違いで、健康診断は、がんを見つけるためのものではありません。

 

 血液検査などで異常な数値が出て、そこから検査を進めるうちに、がんが見つかることはありますが、基本的には健康診断で早期のがんが見つかることは少ないのです」

 

 健康診断の胸部レントゲンはもともと、結核や肺炎の対策として始まったもので、それが今も続けられている状況であり、肺がんを見つけられないこともあるのだという。がんを見つけるには、とにかく専門の検診を受けることだ。

 

がん検診の種類

 

「がん検診には、『対策型』と『任意型』があります。対策型は、市区町村や一部の健康保険組合がおこなう公共的な検診で、費用は無料または少額の自己負担ですみます」

 

 対策型がん検診は、「胃がん検診」「大腸がん検診」「肺がん検診」「乳がん検診」「子宮頸がん検診」の5種類。男性は「胃」「大腸」「肺」の3つが対象となる。「胃」は50歳以上で2年に1回、「大腸」「肺」は40歳以上で毎年検診を受けることができる。

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