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おにぎりの名店「ぼんご」がカリスマ経営者と組み経営拡大 暖簾分けも増えファンが心配する「大勝軒化」

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2023.03.01 16:40 最終更新日:2023.03.01 16:43

おにぎりの名店「ぼんご」がカリスマ経営者と組み経営拡大 暖簾分けも増えファンが心配する「大勝軒化」

新宿3丁目に開店した「ぼんこ」

 

 行列ができるおにぎり店として有名な東京・大塚の「ぼんご」の二代目女将である右近由美子氏(57)が、世界的な人気を誇るスニーカー店「ATMOS」の創業者・本明秀文氏と合弁会社を設立し、海外進出を計画中であることがわかった。

 

 1990年代のスニーカーブームを取り上げた『X年後の関係者たち あのムーブメントの舞台裏』(BS‐TBS、2月26日放送)にゲスト出演した本明氏が、司会のカズレーザーから「ATMOS」を離れた後(1月31日に退社)のビジネスについて問われ、「(『ぼんご』に)通いつめて、一緒に会社作らせてもらって、あれの『ごぼんご』みたいな。『ぼんこ』っていうんですよ。それで一人前になったら点(濁点)をつけてくれる」と、おにぎりビジネスに挑戦することを表明。「アメリカでやってみたいなと思うんですよ。日本の食文化を海外に出したい」と思いを語った。異業種に飛び込んだ理由は「商売が好き」だからという。

 

 

 メディアでは初めて明らかにされた事実だが、じつは、スニーカー販売店業界ではすでに知られていたという。原宿にあるスニーカーショップ代表がこう明かす。

 

「『ぼんこ』の1号店は新宿3丁目にオープンしました。新店長は『ATMOS』で店長を務めた経験があり、開店前に挨拶に来られました。ご本人が10カ月間、大塚の『ぼんご』で修業したとお話されていたので、通い詰めたのは本明さんではなく、この新店長さんかもしれません。

 

 開店当初は店内飲食を見合わせ、予約注文を10分間隔で受けつけたものの、注文が朝イチから殺到し、開店後の1時間で当日分の予約が売り切れるほどの人気ぶりだったそうです。年内にもう1店舗、最終的には海外も含めて10店舗程度まで広げる計画のようです」

 

 大塚の「ぼんご」はといえば、入店まで3~4時間待ちもある人気店。じつは、都内などに15軒ある“「ぼんご」出身者”の店は、本店には及ばないものの、いずれも行列必至の繁盛店になっているという。

 

「女将さんは技術の出し惜しみをしない人です」とは、右近氏をよく知る情報誌の編集者だ。

 

「20年くらい前から“弟子”を受け入れているようです。もっとも、本店で出すおにぎりは、右近さんと限られた店員しか握らせてもらえません。ただし、右近さんが許せば、賄いやテイクアウトを担当できるそうです。『ぼんご』では、おにぎりの具が自家製で汁物も人気ですが、基本的なレシピは仕込みの際にわかるそうですよ」

 

 本明氏の「ぼんこ」は、右近氏が合弁会社のパートナーとして、初めて直接かかわる店舗になる。また、右近氏の「ぼんご」では、これまでどおり弟子を受け入れる方針らしい。つまり今後、「ぼんご」の“暖簾分け”は、右近氏のもとで修業して独立した店と、本明氏の合弁会社の直営店が並立することになる。これを受け、本家「ぼんご」の熱狂的なファンからは、東池袋発祥のつけ麺の名店「大勝軒」の二の舞になるのでは、という懸念がささやかれているというのである。

 

「『大勝軒』も行列のできる店として知られ、お店のあった東池袋の再開発で、2007年に惜しまれながら46年間の営業を終えました(後に復活)。店主の山岸一雄さんも弟子入りを断らない方で、暖簾分けは100店を超えています。ラーメンブームの初期には、店内に20人以上のお弟子さんがいた時期もありました。ただ、山岸さんは修業を終える判断をお弟子さん自身に任せていたので、なかには、数日しか修業せずに『大勝軒』を名乗って独立する人もいて、暖簾分けの店については、味はマチマチな感じでした。

 

 また、2015年に山岸さんが亡くなってほどなく、古参のお弟子さんが『暖簾会』を立ち上げる動きを見せたことに対する反発から、一部のお弟子さんが一門を離脱する騒動も起きています。

 

『ぼんご』も、2008年に飲食店企画会社が右近さんの監修で、おにぎり店を都内に開いたことがあります。しかし、現在は運営方針の変更などもあって、両者の関係は切れているようです。右近さんは面倒見のいい方で、独立したお店にも足を運んだりしていますが、今後、独立したそれぞれの店が、『ぼんご』の味をどこまで再現できるのか……。『大勝軒』のように、名前だけ一緒で味に差が出るのではないかと、心配の声が上がっているのです」(前出・情報誌編集者)

 

 海外進出まで見据えているという、おにぎりビジネス。カリスマ経営者の商才に注目だ。

( SmartFLASH )

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