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【駅そば東西対決】一度は食べたい「麺とつゆ」はこの2店
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2018.11.21 16:00 最終更新日:2018.11.21 16:00
鉄道駅の構内外(駅から徒歩5分以内と定義)で、早く安く提供してくれる、「駅そば」。
近年、女性や高齢者の利用増加もあって、味やメニューが急速に進化している。さらに、地域に順応しながら進化することで、より「ご当地性」も深まっている。
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関東と関西の違いでもっともわかりやすいのは、つゆだ。
関東ではこいくち醬油を使った色の濃いつゆが主流であるのに対し、関西ではうすくち醬油を使って澄んだつゆに仕上げる。また、薬味のネギも、関東では白ネギ、関西では青ネギが中心だ。
また、麺の違いも際立ってきている。冬場でも盛りそばがよく売れる関東では、横浜市内に店舗を展開する、味奈登庵の「富士山もりそば」のように、店内で茹でる「生麺」を導入し、香り高いそばを提供する店が増えている。
しかし、出汁を重んじる関西では、主張が強すぎない「茹で麺」が根強い人気を保つ。
【関東の名店データ】
●味奈登庵(みなとみらい線 みなとみらい駅)
富士山もりそば(500円)
麺の重量は約1キロ! そばの香りが口からあふれんばかりに広がる。香り高い生麺だから、飽きずに最後まで美味しく食べられた
一杯の丼に、そばとうどんを両方盛りつけたのは、大阪阿部野橋駅にある王冠の「大盛紅白うどん・そば」。店主の真田末博さんは「お客さん発案のメニューで、もう20年くらい続いてるんちゃうか」と話す。
「茹で麺」人気が高いうえ、そばとうどんの人気が拮抗する関西ならではの一杯だ。売れ行きがそばに偏る関東では、定着しにくいだろう。
そばとうどんで食感に大きな差が生じないよう、細うどんを使うのもポイント。自家製麺の強みが、存分に発揮されている。一見ジャンクだが、ハードルの高い逸品なのだ。
【関西の名店データ】
●王冠(近鉄南大阪線 大阪阿部野橋駅)
大盛紅白うどん・そば(320円)
そば1玉+うどん1玉の特盛りメニューにして、この値段! 関西の駅そばは低価格で、かつ「客に満足してもらおう」というサービス精神に長けている
取材/文 鈴木弘毅
すずきひろき 1973年生まれ。少年期から一人で暖簾をくぐり続ける駅そばフリーク。近著は『駅そば 東西食べくらべ100』。
※価格は2018年11月現在のもの
(週刊FLASH 11月20日号)