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小池都知事が「住宅太陽光パネル」義務化「千代田区30%」「世田谷区85%」設置割合の差に拭えぬ「不公平感」
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.09.06 15:24 最終更新日:2022.09.06 15:27
東京都による「新築住宅への太陽光パネル義務付け」が前進の兆しを見せている。都が近く、年度内の条例改正に向けた基本方針を策定すると、9月5日の「読売新聞オンライン」が報じた。
「この制度は、2021年9月の都議会で小池百合子都知事が明らかにしたものですが、その直後から反対意見が多い。一般的な戸建ての場合、設置費用は約100万円です。木材など建築材料が高騰し、建築費用が急騰しているなか、さらなる“実質値上げ”となるわけです。つけたい人はつければいいが、義務化する必要はない、という意見が多いのも当然です」(社会部記者)
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最大の問題点は、やはりコスト面。都の説明では、初期費用の約100万円は、自家消費と売電により10年間で回収できるという。しかし、売電価格は今後、下がり続けることが確実。また太陽光パネルの経年劣化により、発電量も下がっていく。メンテナンス費用も必要となる。撤去するにも足場を組む必要があり、戸建てでは40万円以上の費用が必要とされる。
また、環境面でも問題がある。太陽光発電の設備には、鉛などの有害物質が使用されている。将来的には大量廃棄されることになり、不法投棄が激増するのは目に見えている。
さらには、この制度による“都内格差”も批判を呼んでいる。太陽光発電は日照量の影響が大きいため、太陽光パネルを設置すべき住宅の割合も、区ごとに設定を変えるというのだ。タワーマンションや高層ビルが多い千代田区と中央区は30%、住宅街の目黒区と世田谷区は85%、残り19区は70%というのが、東京都の検討会で示された数字だ。
「東京都の2017年の資料では、宅地利用比率で住宅の割合がもっとも高いのが杉並区。次いで、練馬区、中野区、世田谷区、目黒区の順です。なぜ世田谷区と目黒区だけ比率が高いのか。不公平感は拭えません」(前出・社会部記者)
都では、この制度に賛成56%、反対41%というパブリックコメントの結果を発表しているが、SNSで圧倒的に多いのは反対意見だ。
《問題だらけの太陽光パネルをごり押しするな 個人に義務と出費を押し付けるな 小池都知事は、自分が掲げた公約が何ひとつ達成できないで、目くらましがてら、これを成果としようとする腹が許せない》
《木材の高騰で住宅価格が高騰してる中さらに負担が増えそう 購入者の義務ではなく住宅メーカーなどに設置義務をとらせる事で事業者には罰則をかけやすいし購入者は断る選択肢がない 条例とか作る人って賢いね》
住宅価格も値上がりし、マイホームは夢のまた夢へ――。
( SmartFLASH )