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岸田首相、倍増予定の「子ども予算」棚上げ、少子化待ったなしで「ミサイル来る前に滅びる」の声
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.11.28 16:50 最終更新日:2022.11.28 16:53
11月24日、岸田文雄首相は「全世代型社会保障構築本部」で、「こども予算の倍増を目指していくための道筋を示してまいります」と述べた。だが「倍増」に向けた財源については具体的な検討が先送りされている。
11月22日には、防衛力強化に関する政府の有識者会議が、防衛費の安定財源確保に向けて「国民全体の負担」が必要だとして増税を提起する報告書を岸田首相に提出した。財源をめぐる議論は、防衛費が先行しているのが現実だ。
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「2022年1月、岸田首相は、2023年4月発足のこども家庭庁を中心に子ども関連予算を倍増したいとの考えを示しました。来年度の予算編成に向けた概算要求で、子育て、防衛、脱炭素の3分野を重視しており、将来の日本のありようを大きく左右する政策として、金額も例外扱い。年末に向けて議論が本格化するとみられていました。
子ども予算の財源をめぐっては、社会保険料に上乗せする案や、企業が児童手当の財源などとして負担する『事業主拠出金』の活用が検討されていました。しかし、物価高騰や防衛費増額の議論におされ、具体的な議論は年明け以降に先送りされてしまいました」(政治担当記者)
子ども関連予算の倍増が棚上げされる一方で、少子化のペースは待ったなしで早まっている。
11月25日に厚生労働省が発表した人口動態統計速報によると、2022年1月~9月までの出生数累計は59万9636人で昨年と比べて4.9%減。調査開始以来最も少なかった昨年の出生数(約81万人)を下回るペースで推移していて、このままのペースが続けば80万人を下回る可能性がある。
岸田首相が「倍増する」はずの子ども予算が棚上げされたことが報じられると、SNSでは批判的な声が多く上がった。
《子ども予算倍増 今しないでいつするんだよ》
《日本は少子化で自滅やね。防衛費をいくら増やしても、そもそもの国民が減る方が敵としては都合がいいわけで》
《少子化はどーすんの?? このままだと日本にミサイルが飛んでくる前に内側から滅びるよ》
2022年の出生数が80万人を下回れば、国立社会保障・人口問題研究所が2017年に公表した「日本の将来推計人口」の予測よりも8年早い。
自民党の茂木敏充幹事長は10月28日、子ども政策を検討する自民党の会合で、「少子化を止めないと、日本は極めて深刻な状況になる」と指摘していた。子ども予算「倍増」を先送りしている場合ではない。
( SmartFLASH )