「普段何とも思っていないことが、それがどんなに幸せなことかというのは、失ってみて初めてわかるものなんだ」
30年前、こう小学校の卒業文集に綴っているのは、豊田真由子衆議院議員(42)。元秘書に対するパワハラの顛末が音声とともに報じられ、お茶の間の大顰蹙を買ったセンセイである。
「この、ハゲーーーーーっ!」
この絶叫とは対照的な、小学生当時のあだ名は、“トマト”。文集には、可愛らしい彼女の姿が載っている。
「よくうちの子供と遊んでいましたよ。明るい性格で、かわいいお子さんでしたね」(地元住民)
小学生のころから、優等生だった。
「真由子さんの両親は、千葉県船橋市内で、学習塾を開いていました。真由子さんは三人姉妹の真ん中で、お姉さんは医者、妹さんは弁護士。姉妹は皆、勉強がよくできました」(別の地元住民)
豊田氏は、小学校卒業後、名門女子校の桜蔭中・高へ。東大法学部卒、厚労省のキャリア官僚、ハーバード大大学院修了。そして、2012年衆院選で初当選。エリートであることに疑いを差し挟む余地はない。
だが、こんな声も……。
「成績は抜群でも、自分の非を認めない子供でした。だから、クラスでは浮いていましたね」(小学校の同級生)
自分本位な態度の萌芽はあったようだ。
豊田氏のホームページ上の経歴には、海外赴任中に2児の母になったと書いているが、“結婚” の二文字がない。どうも存在感が薄い夫を知るジャーナリストはこう明かす。
「夫の光さん(仮名)は、豊田氏が勤めた厚労省とは別の省庁に勤める官僚。口数が少なく、温厚な性格。出世欲も薄く、悪い話はまったく聞かない。『妻が政治家で』なんて言わないので、省内では豊田氏の夫と知らない人が多い」
豊田氏は入院したが、義父によれば、「息子(光さん)も入院先を知らない」という。きっと一人孤独に、失ったものの大きさを噛みしめているにちがいない。
(週刊FLASH 2017年7月18日号)