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岸田首相、ついに支持率34.3%…菅義偉氏が退陣表明したときは支持率30%、危険水域が見えてきた!

社会・政治 投稿日:2023.07.18 17:30FLASH編集部

岸田首相、ついに支持率34.3%…菅義偉氏が退陣表明したときは支持率30%、危険水域が見えてきた!

写真:つのだよしお/アフロ

 

 岸田文雄内閣の支持率下落が一向に止まらない。

 

 朝日新聞が7月17日に報じた世論調査では、前回6月調査から5ポイント下落の37%。不支持率は4ポイント上昇の50%だった。また、共同通信が7月14日から3日間実施した世論調査でも、支持率は6月調査から6.5ポイント下落の34.3%。不支持率は7.0ポイント増の48.6%となっている。

 

 

 自民党寄りの数字が出ることが多いと言われる産経新聞とFNNの世論調査(7月15・16日に実施)でも、支持率は6月の前回調査から4.8ポイント減の41.3%。不支持率は5.2ポイント増の54.4%だった。

 

 内閣支持率は30%を切ると「危険水域」と言われ、故青木幹雄参院議員は、この数字に政党支持率を足した値が50を下回ると「政権は持たない」と言い、今でも「青木の法則」として、永田町ではよく知られている。

 

 では、歴代内閣は退陣時にどのくらいの支持率があったのだろうか。任期満了でやめた小泉内閣は高かったが、追い込まれて退任した内閣は総じて低かった。辞意表明時の支持率を、NHKの世論調査で見てみよう。なお、NHKの世論調査(10日発表)で、岸田内閣の支持率は38%、不支持率は41%となっている。

 

森喜朗内閣(2000年4月5日〜2001年4月26日)
2001年3月:内閣支持率=9%、自民党支持率21.3%

 

 2001年2月にハワイ沖で高校生実習船「えひめ丸」がアメリカの潜水艦と衝突した際に、報告を受けながらゴルフを続けたことが問題視された。「日本は天皇を中心とした神の国」「(選挙に関心のない有権者は)寝てしまってくれればいい」などの発言も批判された。

 

小泉純一郎内閣(2001年4月26日〜2006年9月26日)
2006年9月:内閣支持率51%、自民党支持率38.4%

 

 郵政民営化を掲げ「自民党をぶっ壊す」と絶叫して総理大臣になった。北朝鮮に拉致された5人の帰国を実現させた。任期満了により退任。任期満了は1987年の中曽根康弘内閣以来だった。

 

安倍晋三内閣(2006年9月26日〜2007年9月26日)
2007年9月:内閣支持率34%、自民党支持率27.4%

 

「美しい国づくり内閣」と命名。閣僚、党役員人事では、総裁選で安倍を支持した議員を優遇したとされたことから「お友達内閣」と揶揄もされた。持病だった「潰瘍性大腸炎」の悪化で辞任。

 

■福田康夫内閣(2007年9月26日〜2008年9月24日)
2008年9月:内閣支持率20%、自民党支持率33.8%

 

 参議院で野党が多数を占める「ねじれ国会」が続き、「新テロ特措法」の成立をめぐって公明との関係も悪化。民主党も勢いを増して「福田首相では総選挙を戦えない」という空気が広がり辞意を表明した。

 

■麻生太郎内閣(2008年9月24日〜2009年9月16日)
2009年9月:内閣支持率15%、自民党支持率34.6%

 

 連夜にわたるホテルのバー通いが話題になった。「あそこほど、警備がしやすい安全な場所はない」と本人。2009年8月の衆院総選挙で民主党に惨敗。政権を明け渡すことになり辞任。戦前生まれの最後の総理大臣だった。

 

■鳩山由紀夫内閣(2009年9月16日〜2010年6月8日)
2010年5月:内閣支持率21%、民主党支持率30.7%

 

「政権交代」が同年の流行語大賞になった。沖縄の米軍普天間飛行場の県外移設を訴えたものの頓挫。アメリカの有力紙には「間抜けな日本の総理大臣」と書かれた。退任後、政界引退を表明していたが撤回した

 

■菅直人内閣(2010年6月8日〜2011年9月2日)
2011年8月:内閣支持率18%、民主党支持率16.4%

 

「脱小沢」を掲げて発足。就任直後の内閣支持率は60%を超えていたが、2010年7月の参院総選挙で議席を減らした。2011年3月11日の東日本大震災で復興対策のために自民党との連立を画策したが失敗。党内で「菅おろし」が活発化して辞任した。

 

■野田佳彦内閣(2011年9月2日〜2012年12月26日)
2012年12月:内閣支持率20%、民主党支持率16.1%

 

 尖閣諸島の国有化をしたが「中国に対してどんな効果があるのか」など疑問視され、その後も閣僚の暴力団交際、事務所経費問題などがあり支持率は下がった。2012年11月14日、自民党総裁の安倍氏との党首討論で、議員定数の削減法案可決をめぐり「成立を約束するなら解散する」と明言して辞任。

 

■安倍晋三内閣(2012年12月26日〜2019年9月16日)
2019年9月:内閣支持率48%、自民党支持率37.3%

 

 2012年12月16日の衆院総選挙で自民党は圧勝。再び政権与党に。「アベノミクス」を提唱して経済の立て直しを図った。「持病の潰瘍性大腸炎が再発。体力が万全でない苦痛の中で大切な政治判断を誤ることがあってはならない」と辞意を表明した。

 

■菅義偉内閣(2020年9月16日〜2021年10月4日)
2021年9月:内閣支持率30%、自民党支持率37.6%

 

 前回の総裁選で菅氏に敗れた岸田氏が総裁選出馬を表明。「党役員は1期1年・連続3期」までとする改革案を打ち出し、菅氏は9月中旬に衆議院解散、総裁選を先送りする案を示した。だが党内から猛反発を受け、次期総裁選に立候補しない意向を表明した。

 

 歴代首相は「世論調査の数字に一喜一憂しない」と言ってはいるが、心中はいかがだろうか。

( SmartFLASH )

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