スポーツスポーツ

2年連続最下位・中日ファンが懸念する立浪監督続投&片岡ヘッド昇格「PLコンビ」の「押しつけ昭和野球」

スポーツ 投稿日:2023.10.23 17:36FLASH編集部

2年連続最下位・中日ファンが懸念する立浪監督続投&片岡ヘッド昇格「PLコンビ」の「押しつけ昭和野球」

2023年シーズン、立浪監督(左)とコンビを組んだ落合英二ヘッド兼投手コーチ(写真・共同通信)

 

 リーグ優勝を果たした阪神オリックスがクライマックスシリーズを勝ち上がり、日本シリーズは59年ぶりの「関西ダービー」となった。近畿地方が異常な盛り上がりを見せるなか、名古屋の中日ファンは2024年シーズンへの不安を抱えている。球団史上初の2年連続最下位になった立浪和義監督が続投し、片岡篤史二軍監督がヘッドコーチに昇格するからだ。球界関係者が話す。

 

 

「立浪監督と片岡ヘッドは、1987年に甲子園春夏連覇を果たした当時のPL学園の同級生で、プロでも大活躍しました。高校時代から、厳しい練習や理不尽な環境に耐え、成功を勝ち取った自負があります。立浪監督は、その価値観を選手に押しつけるような指導法で、2年連続の最下位に沈みました。それなのに、監督と野球観の一致している片岡二軍監督がヘッドコーチになるという点が、不安につながっているのです」

 

 2022年の立浪監督就任と同時に、片岡二軍監督も誕生した。だが、2年連続でウエスタン・リーグ最下位に終わり、2022年は首位に28.5、2023年は27.5ものゲーム差をつけられた。その指導者を、なぜ一軍のヘッドに上げるのかと、疑問の声があがっているのだ。

 

「ファームの成績と、監督の指導者としての能力は、あまり関係ありません。今季、阪神で岡田彰布監督をサポートした平田勝男ヘッドは二軍監督時代、2020年にウエスタンで最下位になっています。オリックスの小林宏二軍監督は、2021年にウエスタンで最下位でしたが、山下舜平太など若手投手陣を育てており、一軍のパ・リーグ3連覇につなげています。ですから、最下位の二軍監督からヘッドに昇格すること自体には問題ありません。しかし、片岡氏はその指導法に疑問符がついています」(同前)

 

 2023年、立浪監督はいくつかのネガティブな話題を提供した。「近藤の62球」もそのひとつだ。8月25日のDeNA戦、25歳の近藤廉投手が6点差の9回に登板すると、8安打に5四死球を与えて10失点を喫した。それでも立浪監督は交代を告げず、“さらし者”にしてしまった。「NEWSポストセブン」によれば、翌日、二軍落ちした近藤は、炎天下のナゴヤ球場で「外野ポール間走200本」を命じられ、2日に分けて100本ずつ走ったという。

 

「猛練習はいつの時代も大事です。しかし、真夏の8月にこれだけ走ったら、いくらプロ野球選手といっても、倒れる危険性があります。球団は『コーチと本人が相談して決めたもの』とコメントしていましたが、その場にいた二軍監督には、辞めろと言える権限があります。片岡氏も容認したうえでのポール間走だったわけです。立浪監督も片岡氏も、指導法が昭和の悪いところを引きずっています。高校野球やプロでの成功体験が、指導者としてマイナスになっているといえます。自分たちの成功したやり方が、現代に通じるとは限らないのです」(同前)

 

 立浪監督と片岡ヘッドは、高校時代からの“仲よしコンビ”だった。

 

「根本的な野球観の共有は大事ですが、ヘッドコーチは監督にない要素を持っているかが重要です。2007年から巨人が3連覇したときには、原辰徳監督より年上の伊原春樹ヘッドがいました。西武の黄金時代を牽引した伊原ヘッドは、巨人に足りなかった走塁への意識を植えつけましたし、監督経験のある伊原ヘッドの考え方は、原監督も学ぶところがおおいにあったからこそ、3連覇できたのでしょう。

 

 立浪監督にとって、片岡ヘッドはそのような利点があるのか。優勝するチームには、監督に対してモノを言えるコーチがいます。オリックスは3連覇の間に、中嶋聡監督より年上の高山郁夫投手担当、風岡尚幸内野守備走塁担当がいました。2022年まで2連覇したヤクルトにも、高津臣吾監督より年上の杉村繁打撃担当がいました。本当は中日も、立浪監督に意見を言える年上を、ヘッド格に置くべきだったと思います」(スポーツ紙記者)

 

 いずれにしろ、2024年は立浪監督、片岡ヘッド体制で1年間、戦わなければならない。片岡ヘッドにはどんな役割が求められるのか。

 

「今季優勝の阪神は、岡田彰布監督が65歳と高齢で、年上コーチはいませんが、2歳年下の平田勝男ヘッドが、監督の難解な言葉を選手にわかりやすく伝えていました。監督はチーム内で絶対的な存在ですが、方向性が間違っていたらやんわりと修正したり、意図を噛み砕いて説明したりできる役割が、ヘッドコーチには求められます。

 

 中日が強かったころの、落合博満監督、森繁和ヘッドのコンビも、言葉足らずの監督をヘッドが補っていました。片岡ヘッドが、立浪監督の言うことを選手にそのまま伝えるだけなら、中日は今季と同じく浮上できないと思います」(同前)

 

 柳裕也、髙橋宏斗、ライデル・マルティネスなど、投手陣は揃っている中日。立浪監督&片岡ヘッドは、ファンの懸念を払拭できるか。

( SmartFLASH )

続きを見る

スポーツ一覧をもっと見る

スポーツ 一覧を見る

今、あなたにおすすめの記事