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『鎌倉殿の13人』北条政子ゆかりの“国宝にして世界遺産”寺院は、“究極の恋愛パワースポット”だった!

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2022.10.16 12:00 最終更新日:2022.10.16 12:00

『鎌倉殿の13人』北条政子ゆかりの“国宝にして世界遺産”寺院は、“究極の恋愛パワースポット”だった!

北条政子が仏師の運慶に依頼して制作されたという本尊の愛染明王像。源頼朝の等身大とされる

 

 いよいよ終幕へ向け、クライマックスに突入したNHK大河ドラマ鎌倉殿の13人』。

 

 鎌倉幕府の初代将軍である源頼朝(大泉洋)の御台所(妻)であり、小栗旬演じる北条義時の姉である北条政子(小池栄子)は、物語に欠かせない主要人物のひとりである。その政子ゆかりの寺院が、“究極の恋愛パワースポット”ではないかと、近年、注目されはじめているという。

 

 

 のちに出家して尼となり“尼将軍” と呼ばれた政子は、頼朝を嫉妬深いまでに愛していたことで知られている。頼朝の死後、建暦元(1211)年に頼朝の菩提として高野山に創建された「禅定院」が、政子発願ということからもその一端がわかる。

 

 その後、承久元(1219)年に「金剛三昧院」と改称され、以後、将軍家の菩提寺として信仰されたという歴史ある寺院となっている。現在、57代めとなる久利康暢住職に話を聞いた。

 

「本尊は愛染明王像ですが、“恋愛成就や結婚、出産、家庭円満”といったご利益がある仏様とされているのは間違いございません」

 

 愛染明王はその名のとおり、「恋愛・縁結び・家庭円満」など愛情を司る仏様として知られている。本尊の愛染明王像は、政子が当時、仏師(仏像専門の彫刻家)として名を馳せていた運慶に制作を依頼したもので、驚くべきことに頼朝の等身大だという。まさに、政子の頼朝への愛情の深さを表わす逸話ではないだろうか。

 

 そうはいっても、“究極の恋愛パワースポット”というには少々もの足りない。当然ながら「金剛三昧院」の魅力はこれだけではなかった。

 

 まず、政子が貞応2(1223)年に院内に建立した多宝塔は、日本で2番めの古さで、高野山に現存しているもっとも古い建立物でもあり、国宝に指定されている貴重な仏塔なのだ。それを目の当たりにすれば、歴史の重みを感じずにはいられないだろう(ちなみに日本最古は、頼朝が建久5(1194)年に建立した滋賀県・石山寺の多宝塔で、こちらも国宝である)。

 

 しかも、それだけではない。2004年にはユネスコの世界遺産に「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成要素のひとつとして登録され、世界中から観光客が押し寄せるに至っている。高野山全体が世界遺産に登録されたと思われがちだが、総本山「金剛峯寺」以外で登録されたのは「金剛三昧院」だけであり、別格な存在なのである。

 

 政子の頼朝への愛情を強く感じる本尊の愛染明王像だけでなく、国宝と世界遺産を一度に堪能できるということで、“究極の恋愛パワースポット”というのも大げさな話ではなかったようだ。

 

 金剛三昧院には宿坊も併設されているので、政子の頼朝への深い愛情に思いを馳せつつ、ご利益も期待して、ひと晩過ごしてみてはいかがだろうか。

 

「以前は、世界遺産目当ての外国人のお客様が多く来られましたが、現在は家庭円満のご利益をお求めになるご夫婦や、『鎌倉殿の13人』の世界観を味わいたいカップルのお客様が増えております。縁結びもそうですが、子宝のご利益をお求めのご夫婦が多い印象です」(久利住職)

 

 偶然かもしれないが、住職の知り合い夫婦が宿泊後に、運よく子宝に恵まれたこともあったという。実際に、宿坊に宿泊したことがあるカップルに話を聞いた。

 

「彼女と写経をしたり、朝のお勤めに参加したり、ふだんとは違うことを一緒に体験できて、より深く心が通じ合えた気がします。本尊の愛染明王像も迫力がありました。また、ぜひ泊まりに来たいです。そのときは夫婦になってるかもしれませんが……(笑)」

 

 夫婦やカップルが、愛を確かめ合うのに最良の場所であるのは間違いないようだ。

 

取材&文・石内雅也

( SmartFLASH )

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