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北川景子『女神の教室』リーガルもの×学園もの×サスペンス!?…詰め込みすぎで “しっちゃかめっちゃか” の予感

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2023.01.16 11:00 最終更新日:2023.01.16 11:00

北川景子『女神の教室』リーガルもの×学園もの×サスペンス!?…詰め込みすぎで “しっちゃかめっちゃか” の予感

 

“リーガルもの” と “学園もの” を足して2で割ったような第1話だったが、今後はさらに “サスペンスもの” の要素も入ってくるらしい。

 

 ……詰め込みすぎで、それぞれのジャンルのよさが薄まってしまうのではと不安がよぎった『女神(テミス)の教室~リーガル青春白書~』(フジテレビ系)。先週月曜にスタートした北川景子主演月9ドラマである。

 

 司法試験に合格するために通うロースクール(法科大学院)が舞台。北川演じる裁判官の主人公・柊木雫が、新米教員として派遣されてきたところから物語が始まった。

 

 

 しかし、柊木が派遣されたロースクールでは、教員側は学生に司法試験のノウハウを教えるだけで、学生側も司法試験合格という目先のゴールばかりにとらわれ、みなどこか鬱々としている。

 

「人を知らなければいい法律家にはなれない」がモットーの彼女が、そんな閉塞感のあるロースクールに新風を巻き起こしていく展開になるようだ。

 

■『HERO』や『ドラゴン桜』の要素をミックス

 

 第1話を観た率直な感想としては、リーガルものと学園もののいいとこ取りをしている作品で、確かにそれぞれの見どころとなる要素が詰め込まれていたと思う。

 

 たとえば第1話の後半では、学生5人が弁護側と検察側に分かれて模擬裁判をおこなう様子が描かれた。そこでは柊木が弁護側の落ちこぼれ生徒3人、エース教員で柊木のライバルとなる藍井仁(山田裕貴)が検察側の優秀な生徒2人を担当し、代理戦争的なバトル展開に。

 

 結果は、圧倒的劣勢と思われていた柊木率いる弁護側の生徒が、無罪を勝ち取って勝利するという逆転劇が描かれ、リーガルものらしいエンタメ感があった。

 

 月9ドラマでは、古くは検察官が主人公(木村拓哉)で社会現象を巻き起こすほどブームとなった『HERO』(2001年、2014年)や、最近では裁判官が主人公(竹野内豊)で現在劇場版が公開中の『イチケイのカラス』(2021年)など、リーガルもののヒット作は多い。

 

『女神の教室』は、『HERO』や『イチケイのカラス』といったヒット作にあやかりたいのかもしれない。

 

 また前述の5人の学生が主要な生徒キャラになるようだが、それぞれが何らかしらの悩みや事情を抱えており、彼らの青春群像劇に柊木が関わりながら、諭して導いていくという学園ものならではの見どころもある。

 

 先生が主人公で試験合格を目指す学園ものと言えば、思い出されるのが阿部寛主演の『ドラゴン桜』シリーズ(2005年、2021年/TBS系)。落ちこぼれの生徒らと東大合格を目指すストーリーだった。

 

『女神の教室』は司法試験合格、『ドラゴン桜』は東大合格と、いずれも若者たちが難関試験を目指すフォーマットは同じ。ほかにも2021年版『ドラゴン桜』に学生役で出演していた南沙良、学校の上役として出演していた及川光博が、『女神の教室』でも同じような肩書で出演している。『女神の教室』は、『ドラゴン桜』のヒットの法則も一部拝借しているように思える。

 

■2ジャンルの “いいとこ取り” をしたいのはわかるが…

 

 けれど、2つのジャンルをミックスし、どちらのよさも引き出して面白くするというのは、言うほど簡単ではないだろう。

 

 第1話のクライマックスは模擬裁判の大逆転シーンなわけだが、あくまで “模擬”。実際の事件や裁判を描く『HERO』や『イチケイのカラス』と比べると、緊迫感やスリリング感が薄かった。

 

 また、大学受験なら多くの視聴者が経験している身近なテーマだが、司法試験は自分事としてとらえられる層が少なく、大学受験と比べると感情移入しにくいのではないだろうか。リーガルものと学園もの、どちらの面白味も中途半端になってしまうのではないかという懸念は拭えない。

 

 しかも、公式サイトには「柊木たちが法と人を見つめる傍らでは、手に汗握るサスペンス的な展開も」とも記されていた。ただでさえ詰め込みすぎでジャンルごとの要素が薄まりそうなのに、今後はさらにサスペンスものの要素も加わるようだ。ごった煮で、しっちゃかめっちゃかにならないといいのだが……。

 

『女神の教室』の第1話の世帯平均視聴率(※ビデオリサーチ調べ/関東地区)は10.5%。月9作品としては17作連続で初回二桁視聴率スタートだという。

 

 ライバル枠とも言えるTBSの日曜劇場は、今期は妻夫木聡主演の『Get Ready!』で、初回の世帯平均視聴率は10.2%。『女神の教室』が僅差で勝利している。第2話以降、『女神の教室』と『Get Ready!』の視聴率争いも注目だ。

堺屋大地

恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。これまで『女子SPA!』『スゴ得』『IN LIFE』などで恋愛コラムを連載。現在は『文春オンライン』『現代ビジネス』『集英社オンライン』『日刊SPA!』などに寄稿中

( SmartFLASH )

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