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樺沢紫苑の『読む!エナジードリンク』「つらい」「苦しい」ときは休んでいい

ライフ・マネー 投稿日:2022.11.21 06:00FLASH編集部

樺沢紫苑の『読む!エナジードリンク』「つらい」「苦しい」ときは休んでいい

樺沢紫苑のツイッターによるアンケート調査

 

 れいわ新選組の水道橋博士参議院議員が、「深刻なうつ状態」のため休職することが報じられました。「メンタル疾患なのでしかたがない」「早く回復して復帰してほしい」という意見が主流と思いますが、SNSでの反応を見ると、「議員辞職すべきだ」「国会議員なのに無責任だ」といった、心ない書き込みも多数見られます。

 

 

 何か不祥事を起こしたわけでもなく、メンタル疾患にかかっただけで、なぜ議員辞職をしなければいけないのでしょうか? 治療に何年もかかるのなら議員としての職務を果たせないかもしれませんが、医師の診断は「年内の仕事は難しい」というもの。数カ月の療養で回復する可能性もあるのです。ちなみに故・安倍晋三元総理は、潰瘍性大腸炎を患い総理のポストを辞任しましたが、議員活動は続けていました。

 

 昨年5月、テニスプレーヤーの大坂なおみ選手が「うつ状態」であることを発表したときも、日本のSNSでは、「うつでテニスができるはずない」「うつと言えば許されるとでも思っているのか」といった辛辣な意見が多数見られました。

 

 こうした心ない書き込み、手厳しい反応の背景に、メンタル疾患に対する根強い偏見が存在していることが見てとれます。

 

■否定的な意見も約15%

 

 メンタル疾患に対する偏見は、ごく一部のものなのか、それとも多くの人が持っているのか? そのことを明らかにするため、私は自分のツイッター(フォロワー数12.9万人)で調査をしてみました。

 

 その結果が冒頭の「樺沢紫苑のツイッターによるアンケート調査」の表です。

 

「メンタル疾患なので休職はしかたがない」という回答がおよそ3分の2(67.4%)を占めるものの、「議員辞職すべきだ」(12.9%)と「国会議員なのに無責任だ」(2.5%)という否定的な意見も合わせて約15%ありました。これは、「少ない」と見るべきでしょうか、それとも「多い」と見るべきでしょうか? 私は「多い」と考えています。

 

■誰でも高い確率でかかりうる

 

 メンタル疾患について心ない書き込みをする人は、「自分はメンタル疾患とは関係ない」と思っているはずです。メンタルが弱い人間が、メンタル疾患になる。自分はメンタルが強いから、なるはずがない。……しかし、その考えは、間違っています。

 

 メンタル疾患の生涯有病率(ある人が一生のうちに病気にかかる確率)は約20%。つまり、5人に一人が一生の間に少なくとも1回は精神科を受診し、なんらかのメンタル疾患の診断を受けていることになります。5人家族だったら、そのうち誰か一人がなってもおかしくないほどの高い確率です。

 

 あるいは2020年に発表された研究では、86%の人が45歳までに一度はうつ病や不安障害やパニック障害など、なんらかのメンタル疾患の診断基準を満たすことが明らかになりました。これは、病院を受診していないケースも含めての数字です。

 

 つまり、長い人生のなかで、自分や身近な人がメンタルを患うことは、かなり高い確率で起きうると考えるべきです。

 

■誰にも相談せずに自殺する人が7割

 

 日本の自殺既遂者を調べた研究によると、その7割が誰にも相談せずに自ら命を断っているといいます。「死にたい」ほどの深刻な悩みを抱えているのに、誰にもひと言も相談せず、いきなり決断を下しているわけです。もし、その人たちが誰かに相談していれば、最悪の事態は防げたかもしれません。

 

 ではなぜ、深刻な状態にあるのに、誰にも相談しないのでしょう。いくつか理由はありますが、そのひとつは、自分が疾患を抱えていることを人に知られたくないからです。知られてしまうと、冷ややかな目で見られたり、「めんどうな人に関わりたくない」といった対応を受けたりするおそれがあります。

 

 大坂選手や水道橋議員が勇気を出しておこなった「うつ」の自己開示に対して、SNS上でなされた、心ない書き込み、バッシング、誹謗、中傷……。それを目(ま)の当たりにすると、「メンタル疾患のことは絶対に人に知られたくない」と思うのは当然のことでしょう。

 

 コロナ禍においては、著名な俳優やタレントの自殺が続きました。俳優やタレントはイメージ商売ですから、病気にかかったことはなるべく伏せようとする傾向にあります。病院やまわりに相談すると、そこから情報が漏れるおそれがあるので、それも避けようとします。

 

 その結果「つらい」「苦しい」というネガティブな感情がどんどん増大、蓄積し、やがて風船のように、バーンと破裂してしまう。これが最悪の場合、自殺という形で顕在化するのです。


( 週刊FLASH 2022年11月29日・12月6日合併号 )

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