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河野太郎デジタル大臣、ついに「フロッピーディスク」提出ルールを撤廃へ…SNSでは「いまさら?」「過去の遺物」と驚きの声
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.09.01 21:25 最終更新日:2022.09.01 21:25
8月30日、河野太郎デジタル大臣は記者会見で、行政手続きの申請の際、フロッピーディスクなど特定の記録媒体での提出を求める法令が1900条項ほどあると明らかにした。「今どきフロッピーディスクはどこで買えるのか」と語り、今後はこうした手続きを撤廃する方針を示した。
すでに国内各社はフロッピーディスクの生産を打ち切っており、ネットでは、今回の宣言に「今さらか」といった驚きの声があがっている。
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《ワイが学生の頃は5インチのフロッピーディスク使ってたけど、当時でもそこそこ廃れてたから。今じゃフロッピーディスク見たことない若者も多いって言うし余計に過去の遺物かもぬ》
《社会に出て地銀の銀行処理がFDやCDでデータ受付する慣習が当たり前で驚いた記憶があります 最近ようやく地元でもネットバンクに対応して来ましたね。。お堅いところがこの傾向強いイメージ…》
《日本の行政が時代遅れだからIT後進国になるのだわ。状況に合わせて変革できない体質はあらゆる面において問題がある》
フロッピーディスクなど、記録媒体をめぐる条項がここまで放置されたのは、いったいなぜなのか。ITジャーナリストの三上洋さんがこう語る。
「20年ほど前、各省庁と行政とのやり取りで、それまで書面で提出していたものをデータ提出していく動きがありました。このとき、書面もしくはフロッピー、CD-ROM、DVDといった記録媒体で提出せよ、と法律で決めたのがまずかった。法律化してしまうと、一気に融通が利かなくなりますから。
結果、各省庁や行政はデータを受け付けるシステムを各々準備し、他媒体では受け付けられなくなりました。当時はデジタル活用という意味で画期的でしたが、時代の移り変わりとともに、かつての記録媒体はどんどん古くなっていった。そうした古い遺産をどうにかしよう、というのが今回の話です」
これまでは、各所がバラバラにシステムを整備してきたため、一斉にフロッピーディスクなどの使用を停止できなかった。だがいまは、デジタル庁という存在があり、そのトップである河野大臣が号令をかけている。古い媒体の使用を強制するようなやり方は、だんだんなくなっていくだろう。
「今後、書面やデータの受け渡し方法については、法律に盛り込まないのがベスト。省令なりガイドラインなり、どんどんと変更できるもので決めていくのがいいでしょう。
データはインターネット上で受け付けることになるでしょうが、それはつまりセキュリティを担保したうえで、専用の仕組みを用意する必要があります。きちんと予算をつけて取り組んでいかなくてはいけません。
将来的には、現在、デジタル庁が試験的に動かしている『ガバメントクラウド』の仕組みのなかでやるべきです。ガバメントクラウドとは、政府共通のクラウド基盤を指し、プログラムやデータを共有できる仕組みのことです。
これを使えば、各省庁や自治体がいちいち仕組みを開発しなくても、簡単にネット受け付けできるようになります」(三上さん)
河野大臣は、会見で「デジタル原則への適合を強力に進めたい」と語った。旧態依然な仕組みが、一歩前に進んだようだ。
( SmartFLASH )