社会・政治社会・政治

橋下徹氏「立憲と維新の予備選で候補者統一を」…泉房穂氏は賛同するもSNSでは批判相次ぐ「考えが違う政党では無理」

社会・政治 投稿日:2023.05.29 15:15FLASH編集部

橋下徹氏「立憲と維新の予備選で候補者統一を」…泉房穂氏は賛同するもSNSでは批判相次ぐ「考えが違う政党では無理」

 

 5月28日、元大阪市長・大阪府知事で弁護士の橋下徹氏が、『日曜報道 THE PRIME』(フジテレビ系)に出演。野党第一党の立憲民主党と、4月の統一地方選で躍進した日本維新の会との間で、次期衆院選前に「予備選」を導入する必要性を訴えた。

 

 橋下氏は「僕は野党の切磋琢磨は重要だと思います。維新が今度、立憲の泉(健太)代表や岡田(克也)幹事長のところに対抗馬を立てる。ぜひここは論戦して、野党が強くなるために激突してもらいたいと思うんですが、本選挙で維新・立憲が激突したらそのまま自民が勝ってしまうということになる」とした。

 

 

 そして「国会議員同士の調整でやると野合談合になるので、立憲民主、野党第一党が懐深く、なにか予備選みたいな野党候補一本化するような、有権者の公明正大な形で野党候補を一本化するような制度をつくらないと」と持論を展開した。

 

 前兵庫県明石市長の泉房穂氏は、5月28日、自身のTwitterで橋下氏の持論にこう賛同した。

 

《小選挙区制の特徴は、全国的に『与党vs野党』の「一騎打ちの勝負」に持ち込めれば、一気に政権交代が可能なこと。野党一本化ぐらいのドラマがないと、今の日本は変えられない。野党同士で喧嘩して潰しあうのは不幸なことだ。立憲と維新での予備選、一度やってみたらいかがか》

 

「野党間の予備選挙」は橋下氏が長く訴えている持論だ。2018年11月、本誌のインタビューでも、野党が政権獲得するための唯一の選択肢としてこう述べていた(肩書は当時)。

 

「僕は、安倍政権を打倒しなければならないとは思っていません。でも、強い野党は必要です。そのためには、日本政治史上初の、予備選挙を実施しなければなりません。

 

 それは、選挙の前に、候補者選びを『見える化』するということ。今すぐ野党がひとつにまとまる必要はない。しかし、各野党が議席を増やすためには、野党候補を一本化する予備選が必要不可欠なのです。

 

 幸い、立憲民主党代表の枝野幸男さんと国民民主党代表の玉木雄一郎さんも、賛成の意思を示しています。2019年7月には参院選があり、調整が必要な一人区が32、二人区が4つある。試してみるには、絶好のチャンスだと思います。

 

 民主主義の本質は、政策の小難しい話ではなく、“喧嘩” なんですよ。アメリカの予備選みたいにガンガン相手を罵って派手にやれば、メディアも取り上げ、国民も関心を持ってくれるはずです」

 

 野党間の予備選については、4月の衆院千葉5区補欠選挙をめぐり、立憲の泉代表が「与野党対決の構図づくりのため、一つの選択肢として予備選があっていいと思う」「維新をつくった橋下徹元大阪市長が言っていた考えだ」と訴えたが実現しなかった。

 

 5月2日放送の『プライムニュース』(BSフジ)では、橋下氏と維新の馬場伸幸代表が共演。橋下氏は予備選導入を訴えたが、馬場代表はこう否定的な見解を示した。

 

「予備選をするということは事前の連立政権、連立の枠組みなんです。理念として理解できるんですが、個々の政治家を見てると、『この人とはできない』というのはあります」

 

「現有勢力で考えればうちは41(議席)、むこうは97。現職が多いほうが有利なのが予備選挙」

 

「全国に仲間を作って積み上げていくという作業をやらないと、かつての維新のようにバーンと足元をすくわれて、『ハイ終わり』と(なってしまう)。そういうことを経験してきたからこそ、違う方法で党勢の拡大をやらないといけない。自分自身のなかではそういう結論が出ています」

 

 橋下氏が『日曜報道』で「野党間の予備選挙」を訴えたことに、SNSでは賛成がある一方、批判的な声も多く上がった。

 

《そもそも、維新と立憲で予備選して、勝ったほうに入れようといったところで、負けたほうの支持者がその結果に従うのかって問題もある》

 

《橋下さんのこの主張には賛同出来ない。仮に維新が予備選に勝っても立憲支持者は投票しないよ。逆も然り。現場から離れるってこういう事なのかな》

 

《予備選って同じ政党内でやるから意味があるからであって考え方が違う政党が予備選やるのは無理がある》

 

 橋下氏は5月29日、自身のTwitterでこう付け加えた。

 

《自民党支持層に並ぶ巨大な有権者層は、支持政党なしの無党派層。ここを取り込まなければ野党は自民党に勝てない。無党派層を分散させずに野党に引き込むには、本選挙で自民党対野党の二者択一に持ち込むしかない。だから本選挙前の予備選が必要か。》

 

 次期衆院選をめぐっては、公明党が東京の自民候補を推薦しないことを決めるなど、野党にも追い風が吹き始めている。橋下氏が持論とする「野党間の予備選挙」が実現する日は来るだろうか。

( SmartFLASH )

社会・政治一覧をもっと見る

社会・政治 一覧を見る

今、あなたにおすすめの記事