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産経新聞社が明かさない取締役「突然退任」の真相…名物野球記者の長男が「強盗強制性交」で起訴されていた

社会・政治 投稿日:2023.09.17 06:00FLASH編集部

産経新聞社が明かさない取締役「突然退任」の真相…名物野球記者の長男が「強盗強制性交」で起訴されていた

「サンスポ」の記者のなかで、A氏の球界人脈の広さは群を抜いていた

 

「2022年6月に販売担当の役員に就任したばかりでしたので、Aさんの突然の退任にはとても驚きました」

 

 そう語るのは、産経新聞社のある関係者だ。同社では2023年2月28日付で、販売・「サンケイスポーツ」・「夕刊フジ」担当の取締役・A氏(62)が退任した。社内では、就任して1年に満たない突然の役員人事をいぶかしむ声が上がったという。

 

「新聞の購読契約を獲得するため、景品表示法の上限額を超えるビールや米などの景品を提供して、2023年3月に産経新聞社は大阪府から処分を受けています。Aさんは、産経新聞社の取締役に就任するまで、大阪の販売子会社の役員でした。そのため当初は、府からの処分が濃厚になったため、Aさんは責任を取って辞表を出したのではないかと囁かれていました」(前出・関係者)

 

 

 A氏の父は、フジテレビ専務や系列局の社長を務めた人物。A氏は法政大学在学中に野球部に所属し、現在は同紙の専属評論家を務める小早川毅彦氏(元広島ほか)とは親友だった。サンケイスポーツ新聞社(現在は産経新聞社内の一部門)に入社後は、野球記者として頭角を現わし、大リーグ担当部長、野球部長などを歴任。ヤクルトスワローズやポニーキャニオンなど関連会社の取締役や、サンケイスポーツ代表も務めた。

 

「キャンプでは浦添や宜野座などに、法大の先輩である江本孟紀さん(元阪神ほか)や、木戸克彦さん(元阪神)らと連れ立って取材に来ていました。『サンスポ』の記者のなかでは球界人脈の広さは群を抜いていて、球場では選手や同業者からも『Aさんが来ているぞ』と、注目を集める存在でした」(スポーツ紙記者)

 

 野球記者として頂点を極め、本社の取締役にまで昇進したA氏が、なぜ1年足らずで退任したのか。産経新聞社広報部に理由を問い合わせると、「退任は健康上の理由によるものです」と文書で回答した。しかし、別の関係者はこう明かす。

 

「Aさんが退任したのは、2023年1月18日に、彼の長男・Bさんが強盗強制性交の疑いで逮捕、その後に起訴されたからなんです。しかし社内でも、そのことは公にされていません」

 

 逮捕時の報道や、裁判で明らかになったB被告の事件当日の行動は、以下のとおりだ。

 

 2022年11月15日深夜、自宅の最寄り駅で下車したB被告は、乗車中から目をつけていた女性が同じ駅で降り、トイレに入るのを見て犯行を決意。スマホで録画を開始し、「ちょっとだけ、やりませんか」と言いながら個室に押し入った。自らの性器をしごかせたり、便器に座った自身の上に跨がらせて挿入しようとしたものの、女性が抵抗したため性交することを断念。自慰をおこなって便器に射精したうえ、下着を奪い、逃走した――。

 

 不動産会社の営業マンとして、厳しいノルマに追われていたB被告。繁忙期にはマンガ喫茶に宿泊することもあるほど多忙で、上司には罵声を浴びせられる日々だった。そうした仕事へのストレスと、女性に対するコンプレックスから事件を起こしてしまったという。

 

 9月8日、東京地裁立川支部にA氏の姿があった。この日おこなわれていたB被告の裁判に、情状証人として出廷するためだ。法廷で証言台に座ったA氏は野球で鍛えた大きな体を丸め、こう語った。

 

「(B被告は)一人暮らしをしたことがなく、幼少のころから内向的で、大人になってからもそういう傾向がありました。(不動産会社に転職して)家など簡単に売れるものではないのに、おとなしい息子に務まるのかなと思っていました。

 

 安い固定給で借金をし、上司からは発破をかけられ、先輩後輩は辞めていく。相当きつかったんじゃないか。どんな仕事も大変ですが、朝早く出て終電間近まで働き、休日返上の出勤も多かった。(経費を自腹で支払わされることで)借金も膨らみ、八方塞がりになっていたんじゃないか」

 

 B被告のことをこう慮ったA氏は、女性に対する示談金を肩代わりしたという。当初は200万円を提示したものの女性は納得せず、300万円を提示。しかしその後、再度200万円に減額してもらったという。減額の理由について、A氏は法廷で弁護士の質問にこう回答した。

 

「今回の事件がひとつの原因になって、会社の役職を辞することになり、給料がいちじるしく減ってしまいました。示談金を300万円から200万円に減額することは失礼な話というのは承知しています。応えることができず、不本意です」

 

 現在は嘱託社員として、産経新聞社に籍を残しているというA氏。B被告の判決は厳しいものになることを受け止めつつ、「別人格とはいえ、世の中にたった一人の息子です。生きている限り、可能な限り、見守ってやりたい」と語った。

 

 裁判を終えたA氏に、本誌記者が声をかけたが「現状はまだ(取材は)勘弁してください」と話すだけだった。

 

 強盗強制性交等罪は、無期又は7年以上の懲役という重罪だ。検察はB被告に対し、懲役8年を求刑したが、弁護側は、懲役4年が相当だと主張している。判決は9月20日に下される予定だ。

( SmartFLASH )

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