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ダルビッシュ有、ドジャース戦勝利の裏に「屈辱のKO」熱狂的ドジャースファンへのリベンジ

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2022.10.13 19:17 最終更新日:2022.10.13 19:25

ダルビッシュ有、ドジャース戦勝利の裏に「屈辱のKO」熱狂的ドジャースファンへのリベンジ

写真・UPI/アフロ

 

 日本時間10月13日、ナ・リーグ地区シリーズ第2戦のドジャース対パドレスがおこなわれ、パドレスのダルビッシュ有が古巣相手に6回途中7安打3失点で抑え、勝利投手となった。

 

 この試合、ダルビッシュは30球団一と言われる強力打線以外に “もうひとつの敵” と戦っていた。それは、ドジャー・スタジアムにつめかけた5万人以上の地元ファン。力ない打球が外野に飛んでも大歓声。逆にサインが決まらずダルビッシュがプレートを外そうものなら、大ブーイング。試合は、完全アウェーの形で進んだ。

 

 

「ダルビッシュとドジャースの間には、因縁があるんです」と語るのは、あるスポーツ紙記者だ。

 

「じつはダルビッシュは2017年、ポストシーズンへの強化の一環でレンジャースからドジャースへ移籍していたんです。迎えたアストロズとのワールドシリーズ。ダルビッシュは第3戦と第7戦に先発するも、結果はともに2回途中、早々にKOされました。

 

 とくに第7戦は雌雄を決する戦いだったため、降板する際はファンの大ブーイングを浴びることになったのです。結局、この早期KOをドジャースは挽回することができず、29年ぶりのワールドシリーズ制覇は叶いませんでした」

 

 その年のオフ、ダルビッシュはFA権を獲得。「この球団でリベンジしたい」と語り、ドジャース残留を希望した。ところが第7戦の不甲斐ないピッチングにファンから「大事な試合で力を発揮できない投手は要らない」「FAとともに出て行け!」と容赦ない怒りをぶつけられる結果に。

 

 結局、ダルビッシュが残留することは叶わず、カブス移籍という道を選んだ。

 

「その後、アストロズがベンチ内のゴミ箱を叩いて球種を伝達する『サイン盗み』をやっていたことが発覚。

 

 これを受けてダルビッシュは、スポーツ専門局ESPNのインタビューに『五輪は選手が不正すれば金メダルは剥奪されます。でも(アストロズの)彼らはいまだにワールドシリーズのタイトルを保持しています。変じゃありませんか』と英語でまくしたてました。

 

 一方でサイン盗みが発覚しても、ドジャースファンからダルビッシュを擁護するようなコメントはほとんどなく、いつの間にか忘れられる結果となっています」(同前)

 

 しかし、ダルビッシュだけは、このときの屈辱を忘れていなかったのだろう。登板前日のインタビューでは「明日投げるのが楽しみです」と語っていたが、試合前のウォーミングアップでは片膝を地面につけ、なにか祈るような仕草を見せた。

 

 5回までで3本塁打を被弾したが、すべてソロ。粘りの投球を見せたことで古巣・ドジャースにみごと勝利し、今季ポストシーズン2勝めをあげた。

 

 5年の月日を経て、ダルビッシュは熱狂的なドジャースファンにリベンジを果たしたのだ。

( SmartFLASH )

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