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相次ぐeスポーツ界での「不適切発言」問題 腕を磨く一方で罵声が飛びかう「ゲーセン文化」の功罪

スポーツ 投稿日:2023.07.07 21:55FLASH編集部

相次ぐeスポーツ界での「不適切発言」問題 腕を磨く一方で罵声が飛びかう「ゲーセン文化」の功罪

(写真・AC)

 

 いまだに絶えない、eスポーツ業界での“不適切発言”による炎上。またしても騒動が相次いでいる。

 

 CAPCOMによる対戦型格闘ゲーム「ストリートファイター6」では、同シリーズの実況者として知られるアール氏が、7月6日にTwitterを更新。

 

《この度、私の不適切な発言により不快な思いをさせてしまったことを深くお詫び申し上げます。申し訳ございませんでした。言葉を扱う者として、深く反省して邁進してまいります。》

 

 

 発言の内容は明かされなかったが、アール氏は同ゲームの公式リーグ「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2023」の運営チーム、7月7日の1st Stage 第1節の実況を降板させられる事態に。

 

 CAPCOMのeスポーツ部門の公式Twitterも、《SFリーグ運営チームは、実況を務めるアール氏へ過去の番組配信内において不適切な表現の発言があった旨の事実確認を行いました。運営チームからアール氏へは再発防止に向けた取組みの徹底を申し入れました。》と更新。さらに、プロゲーミングチーム「魚群」所属の格闘ゲーマー・マゴ氏も7月6日、不適切発言について声明を公開し、謝罪した。

 

 マゴ氏は「ストリートファイター」シリーズで最前線に立つ実力者として知られていたが、特定のキャラクターを使用するプレイヤーに対して、発達障害を持つ人を揶揄する表現をしたと指摘されていた。

 

 プロゲーマーたちの不適切発言といえば、当時人気プロゲーマーだった、たぬかな氏が、2022年2月15日に配信プラットフォーム「mildom」での配信中、「170(cm)ないと、正直、人権ないんで。170cmない方は『俺って人権ないんだ』って思いながら生きていってください」などと発言。発言を批判されると、「ホンマちっちゃい男に人権あるわけないだろ、お前」と、火に油を注いだ。

 

 当時、所属していたプロゲーミングチーム「CYCLOPS athlete gaming」を運営するブロードメディアeスポーツは、2月17日に契約解除を発表。当時、同じく、たぬかな氏を後援していたレッドブル社も契約を打ち切っていたことが本誌の取材でわかっている。

 

 では、なぜプロゲーマーたちの発言騒動は相次いでしまうのか。あるeスポーツライターが語る。

 

「実力者たちは、ゲームセンターで腕を磨きます。そんな文化が醸成されたいっぽうで、不適切な言葉がゲームセンターの格闘ゲームコーナーでは飛びかっていくようになりました。それをそのまま、外の世界に持ってきてしまっては、炎上するのは必至です」

 

 とくに格闘ゲームのコミュニティでは、たびたび配慮に欠けた発言や罵声が飛んでいる印象が強かったと、このeスポーツライターは語る。

 

「その場でケンカになってしまうのもザラです。そのひどさは近年、ネットの世界にまで広がりました。とある女性配信者が、暴言コメントに耐えられず、配信活動をやめてしまったこともあります。

 

 そのため『だからゲーマーはダメだ』と思っている人たちも多いと思います。しかし、有名企業のスポンサードを受けているプロゲーマーたちは、初心者に講習したり、自分が専門とするゲーム以外の作品の配信をしたり、イメージ向上に努めているのも事実です」

 

「プロゲーマー」という職業を目指す子どもたちも多い昨今。発言には十分に気をつけてもらいたいものだ。

( SmartFLASH )

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