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羽生善治九段なら「マジック炸裂で藤井五冠に勝てる」と言われるワケ…AI適応で脳の若返り説も

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2022.12.02 06:00 最終更新日:2022.12.02 06:00

羽生善治九段なら「マジック炸裂で藤井五冠に勝てる」と言われるワケ…AI適応で脳の若返り説も

不調に陥っていた2021年、本誌の取材に快く応じ、“壁ドン”を披露した。その自然体こそが、奇跡の復活に繋がった(写真・野澤亘伸)

 

 11月22日。藤井聡太王将への挑戦権を争うリーグの最終局がおこなわれ、羽生善治九段(52)が豊島将之九段に勝利。結果、羽生は全勝で挑戦権を獲得した。

 

 藤井は20歳にして王将、竜王など五冠を保持する、現代将棋界のスーパースターだ。
 一方、羽生は七冠同時制覇、タイトル通算99期獲得など、信じられないほどの実績を積み上げてきた「史上最強」とも呼ばれるレジェンドだ。

 

 

 羽生と藤井のタイトル戦は、これまで多くの将棋ファンが待ち望んできた。それがついに実現するわけで、2023年1月8日からおこなわれる今期王将戦七番勝負は、空前のフィーバーが予想される。

 

 しかしながら、将棋界の事情をよく知る人々からは、勝負に関してシビアな声も聞かれる。無論、羽生が弱いというわけではないが、藤井があまりに強すぎて、一方的な結果になるのではないかと心配されているのだ。

 

 なにしろ藤井は、これまでタイトル戦の番勝負で一度も敗退したことがない。上位で勝率6割台を維持できれば一流という将棋界で、藤井は8割を超える。羽生ファンにとっては悔しいだろうが、下馬評で藤井ノリの声が圧倒的なのは、ある意味仕方がない。

 

 では、羽生にまったく勝機はないのか? そんなことはない。羽生が十分に戦える理由を挙げていこう。

 

 王将リーグの定員はわずか7人。渡辺明名人、永瀬拓矢王座、豊島九段ら、現在指し盛りのトップクラスとともに若手実力者が並び、伝統的に将棋界でいちばんきついリーグともいわれる。しかし、羽生は全勝した。この時点ですでに途轍もない偉業だ。

 

 王将戦や名人戦など、タイトル戦の舞台で羽生と数々の激闘を繰り広げ、誰よりも羽生の強さを思い知らされてきた森下卓九段も、この結果には驚きを隠せない。

 

「本当にたまげました。羽生さんの6連勝を予想した棋士は一人もいないと思います」

 

 王将リーグが現在の制度となって四十数年間、6戦全勝は7度のみ。そのうちの1度は9年前、羽生が43歳で達成した。今回、羽生は自身の最年長記録を更新し、2度めの全勝を成し遂げたわけだ。

 

 一般的にタイトル戦は、勢いに乗る挑戦者を迎え撃つ側が不利といわれる。これまで藤井には、その常識は通じなかった。はたして今回は?

 

 前例を見れば、6戦全勝の挑戦者は七番勝負で健闘している。王将位奪取か、敗退しても3番は勝ってフルセットまで持ち込んでいる。これまで藤井に挑んだタイトル戦で、3勝を挙げた棋士は一人もいない。

 

 だからこそ今の羽生なら、という期待もかかる。

( 週刊FLASH 2022年12月13日号 )

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