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「FA=巨人移籍は終焉」…パ・リーグ人気で広島・西川龍馬はオリックスヘ、山崎福也の条件はソフトバンクが破格

スポーツ 投稿日:2023.11.24 20:20FLASH編集部

「FA=巨人移籍は終焉」…パ・リーグ人気で広島・西川龍馬はオリックスヘ、山崎福也の条件はソフトバンクが破格

11月23日に、兵庫県と大阪府でおこなわれたオリックスと阪神の優勝記念パレード。オリックスからFA宣言した山崎投手には、ファンから「巨人あかんぞ!」との声が……(写真・馬詰雅浩)

 

 FAを取得すれば、巨人に移籍する――。そんな時代は、もはや終焉したようだ。

 

 11月22日、オリックスは広島からFA宣言をしていた西川龍馬外野手の獲得を発表した。今季3割0分5厘で、セ・リーグ2位の打率を残した西川は「パ・リーグでやってみたい。パの野球に興味があった。野球人として幅を広げたい」とコメントしている。

 

 

「昔はFA宣言をすれば、かなりの確率で巨人に行く選手が多かった。しかし、西川の頭には初めから巨人という選択肢はなかった。もし、巨人移籍を望むような情報があれば、読売は飛びついていますよ。外野手は丸佳浩も衰えていますし、外国人は計算が立たない。阿部慎之助監督が『外野のレギュラーは決まっていない』と言っているように、層は厚くないですからね」(スポーツ紙巨人担当記者、以下同)

 

 プロ野球界では2021年オフからの2年間で、5選手がFAで国内移籍をしている。そのいずれもが、パ・リーグの球団を選んでいるのだ。

 

 2021年は又吉克樹投手が中日からソフトバンク、2022年は嶺井博希捕手がDeNAからソフトバンク、森友哉捕手が西武からオリックス、伏見寅威捕手がオリックスから日本ハム、近藤健介外野手が日本ハムからソフトバンク、そして今年は、西川龍馬外野手が広島からオリックスへ渡った。

 

「国内球団からメジャー入りした現役選手は8人います。そのうち5人はパ・リーグ、2人は広島出身です。今はメジャーに憧れを抱く時代ですから、選手がセ・リーグよりパ・リーグに目を向けるのは自然でしょう。

 

 そのなかでリーグ三連覇中のオリックス、資金力のあるソフトバンクが選ばれている。条件提示ではソフトバンクが群を抜いていますが、最近のパ球団は年俸や契約年数などでも巨人と遜色なかったり、上回ったりしていますから、積極的に巨人を選択する理由が少なくなっている」

 

 今年は阪神が日本一になり、最近3年間は交流戦でセがパに2年勝ち越しているとはいえ、過去10年を見れば、日本シリーズでも交流戦でもパが圧倒している。巨人は2012年を最後に日本一になっておらず、コロナ禍で中止の2020年を除いた最近10年で、交流戦Aクラス(6位以上)は4度しかない。

 

「国民の新聞離れもあって、読売新聞を親会社に持つ巨人は他球団を圧倒する条件を出せなくなっている。今オフ、オリックスからFA宣言している山崎福也投手に、巨人は4年総額8億円、ソフトバンクは4年総額12億円を提示したと見られています。

 

 以前なら他球団が先に交渉し、最後に巨人がテーブルについていちばんいい数字を出して、FA選手を獲るというパターンだった。そのやり方は、今できなくなっています。むしろ巨人の出方を見て、ヤクルトやDeNAが山崎福也の条件を上げたという情報もある」

 

 山崎の父・章弘さんは1980年から10年間、巨人でプレー。2020年から2年間、巡回打撃コーチも務めている。その事情を考えれば、真っ先に巨人入りが決まっていてもおかしくないが……。

 

「埼玉出身で日大三高、明治大学に進んだ山崎は関東の球団志望と思われます。10年前なら巨人で間違いなかった。しかしこの10年、FAで巨人に行って前の所属球団と遜色ない活躍をしたのは丸外野手、山口俊投手くらい。その山口も一度最多勝を獲りましたが、巨人では実質2年しか戦力にならず、昨年限りで引退しています。

 

 FA移籍のピッチャーは井納翔一、野上亮磨、森福允彦といずれも期待外れに終わっている。逆に、トレードでロッテに移籍した澤村拓一は復活して、FAでメジャーにも行った。巨人の投手陣がイマイチ活躍できないのは、球団の体質に原因があると山崎が考えても不思議ではありません」

 

 オリックスの優勝パレードでは沿道のファンから「福也、巨人あかんぞ!」という声援が飛んだ。オリックス、ヤクルト、DeNA、巨人、ソフトバンク、日本ハムという6球団の中から、山崎はどこを選ぶのか――。

( SmartFLASH )

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