「潮吹き作品にもっとも出演している男優」ーー。
AV男優・阿川陽志の数々の称号のうち、もっとも知られたもののひとつだ。しかし、阿川は意外にもこう戒める。
「潮吹きをして、確実に絶頂を迎えている女性は1割程度だと思います。しかし、男性はAV顔負けに激しくガシガシと指を挿入したりします。でもこれは絶対にやめてほしい」
衝撃のデータがある。コンドームなどの医療品を製造するジェクス株式会社のおこなった調査「ジャパン・セックスサーベイ2017」では、「前戯をしないことが多い」と答えた20代男性が4.6%だったのに対し、40代は7.0%、50代は5.4%、60代は8.3%と、それを上回っているのだ(30代は10.1%)。
「ただでさえ勃起力が落ちはじめる40代。それを補うためにも、フィンガーセックスをマスターすべきです」
阿川氏直伝のパワーや小手先のテクニックに頼らない、最強の前戯術を紹介する。
(1)手指は清潔に保つべし
「粘膜に触れるのですから清潔にするのは当たり前のエチケット。フィンガーセックスをする前は、殺菌作用がある石鹼で丁寧に洗ってください」(阿川氏、以下同)
AV男優はアルコール除菌スプレーを携帯することもあるという。
(2)爪のケアは2段階ですべし
阿川が愛用しているのは、かかとなどの角質を除去するガラス製の巨大ヤスリ。
「一般の方はごく普通のヤスリを使ってください。爪を切ったら、爪切りの刃の凹凸をなくすため断面にヤスリを当てます。しかし、このままでは爪の先が鋭くなりすぎてしまう。その角がなくなるように、先端に向けてヤスリをかけます」
(3)肌と肌を密着させながら指を使うべし
「体が離れているより、密着していたほうが愛を感じ合えます。寄り添うようにするのが基本。男性が胸やお腹を密着させながら添い寝をしてもいいし、後ろから女のコを包み込むように密着するのもいいですね。さわることで女性にも安心感が生まれます」
(4)女性のテンションや体調に合わせるべし
「AVはエンタテインメントですから、ときには激しい指使いもします。『女優がマジでイッていたから』と同じようにガシガシやったら、当然女のコは痛がります。それ以外にも女のコの経験や男性との体の相性、その日のテンションなどもありますから、『無理に迫らない』ということを覚えておいてください」
(5)フェザータッチで快感を探るべし
「“くすぐったい” と “気持ちいい” は紙一重です。たとえば女性のお尻を触れるか触れないかくらいの力で撫で、『くすぐったい?』と聞いてください。『うん』と即答されたらストップ。『くすぐったいけど……』みたいなニュアンスなら、そこが開発される可能性が高いです」
首筋、鎖骨などリンパが流れる場所が狙い目だ。
(6)Gスポットの場所を把握すべし
女のコをイカせるのに有効なのが、Gスポットへの愛撫。プロはどのように指激しているのだろうか。
「Gスポットの形状は、真っ平らや陥没型など、人によってそれぞれ。場所は、指を入れて、膣口から第二関節ほど達した恥骨の裏にあります。そこを、2本の指で愛撫してください。1本だと点の愛撫ですが、2本なら面の愛撫になるから快感が得やすい。指を挿入するときは、女のコが痛がらないように2本の指を上下に少し重ねてください。Gスポットを探り当てたら、ピストンさせながらゴシゴシと擦ることはせず、優しく『押しほぐす』ようにしてくださいね。感じてきたGスポットはふくらんできます」
潮吹きと女性の快感は別物。AVは演出された、あくまで映像の世界。それを真に受けず、女のコに奉仕する姿勢を忘れないことだ。
あがわようじ
39歳 2000年にAVデビュー。2009年に「AV女優が選ぶAV男優ランキング第1位」に選出。出演本数は約8000作品
(週刊FLASH 2017年11月14日号)