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珍事・鳥の群れが襲来でプロ野球試合中断! 「日本野鳥の会」に正体を聞くと「過去にも例が」

スポーツ 投稿日:2022.09.21 17:22FLASH編集部

珍事・鳥の群れが襲来でプロ野球試合中断! 「日本野鳥の会」に正体を聞くと「過去にも例が」

鳥たちを呆然と見つめるオリックス・吉田正尚(写真・共同通信)

 

 9月20日夜、千葉市のZOZOマリンスタジアムでおこなわれたロッテオリックスの試合で“珍事”が起きた。

 

 それは6回表、オリックスの攻撃で1死1・3塁という緊迫した場面。ここで場内に“鳥の群れ”が乱入、試合は一時中断となった。なんとか鳥を追い出そうと、照明が落とされ、場内は真っ暗に。さらに、鳥が嫌がる音を鳴らすなどしたものの、鳥たちはグラウンドの上にたたずむなど、一向に出ていく様子はない。

 

 

 その暗闇のなか、登場したのが、ロッテのベテラン、角中勝也選手。バットを持って鳥を追い払う姿に、スタンドからは拍手とともに笑い声が起きた。

 

 試合は約20分の中断を経て再開されたが、この事件でTwitterでは「試合中断」「ZOZOマリン」「鳥の群れ」「角中さん」「英雄・角中勝也」「伝説の20分間」などがトレンド入り。

 

《角中勝也、鳥の駆除に成功。今シーズン一番の仕事をした》

 

《ロッテ角中の鳥一掃タイムリー(鳥撃退)、面白すぎるな》

 

《ヒッチコックもびっくり》

 

と、SNSは大いに盛り上がった。

 

 しかし気になるのは、この鳥の正体。スタジアムは海のそばだが、カモメにしては大きすぎるし……。ということで、「日本野鳥の会」に聞いてみた。

 

「この鳥は、アカエリヒレアシシギという鳥です。全長約19cmで、チドリ目ヒレアシシギ科の水鳥です。ユーラシア大陸や北アメリカの北極海沿岸で繁殖し、秋に南太平洋やインド洋まで移動し、越冬します。

 

 足指のつけ根にひれがあり、足指のふちもひれ状に広がっています。繁殖地では昆虫やクモ、甲殻類などを食べ、海上でも小さな甲殻類などを食べています。渡りの際にはおもに海上を移動していきますが、ときに港や海に近い湖沼、水田に入ることもあります」(日本野鳥の会 広報担当者)

 

 しかし、なぜ球場に?

 

「9月20日の千葉県は曇りか小雨で、渡りの途中の鳥が、球場の明るい人工照明に惑わされ、本来のコースから離れ、引き寄せられたためと思われます。アカエリヒレアシシギが球場の照明に引き寄せられた例は、過去にもあり、2017年8月30日に宮城球場でも観察されています」(前出・広報担当者)

 

 中断した試合は、再開した直後にタイムリーヒットを打たれたロッテが敗戦。自力でのクライマックスシリーズ進出の可能性が消滅してしまった。それでも現地観戦したというファンからは

 

《鳥の祭典から帰宅しました 現地でレアな試合が観られてよかった、よかった》

 

と、珍しい体験を喜ぶ声もあった。

( SmartFLASH )

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